2025年1月25日土曜日
土曜夜の歌声サロンラウム~ 1月11日のご報告~ 神田陽子

   本年初の土曜歌声は、1のゾロ目の1月11日開催で『こいつぁ春から縁起がいいわぇ?』と思った私。 たくさんの常連さんたちに混じって、高校の同級生4人も初歌いにやって来てくれたので、やっぱり縁起が良かったのですね(๑>◡<๑)


 ラウムの歌い初めはお約束の「一月一日(いちげついちじつ)」 『年の 始めの 例(ためし)とて…』で始まるこの曲は、1893年(明治26年) に文部省より『小学校祝日大祭日歌詞並楽譜』の中で発表された唱歌です。 
 文語調の歌詞は、天皇の御代が長く続かんことを謳っており、『君がみかげに比(たぐ)えつつ』は『天皇のお姿になぞらえながら』と云う意味だそうです。 今まで何気に歌っていましたが、皇居での新年一般参賀に多くの人が詰めかける様子を見ると、現代でもその想いが続いているようです。

 今年初のリクエストは、「ペチカ」 『ペチカ』はロシアの暖炉兼オーブンのことですが、この曲はロシア民謡ではなく、れっきとした日本の童謡です。 
 作詞 北原白秋、作曲 山田耕筰。1924年発行の『満州唱歌集』に収録されています。
 南満州教育会からの依頼で、満州の生活を表している曲を作ることになった2人は、実際に満州に赴いて満州移民のためにこの曲を作りました。 歌詞の『くりや くりや』は、満州名物の焼き栗を売る『焼き栗いかが』と云う掛け声だそうです。 歌詞を見ると楽しげな雰囲気ですが、実際の満州の冬は極寒… 厳しい生活を強いられていたことは史実が語っています。
 尚、もう一つの「ペチカ」を今川節と云う夭折の作曲家が作っています。こちらはクラシカルな格調高い曲調の複合七拍子と云う珍しい曲で、北原白秋はこちらの方を好んだというエピソードもあります。

 「赤いスイートピー」 松田聖子の大ヒット曲ですが、作曲の呉田軽穂はユーミンこと松任谷由実。 他者に楽曲提供する際のペン・ネームです。 匿名性を持って「Woman ”Wの悲劇“」「瞳はダイアモンド」等を作曲しています。
 『春色の汽車に乗って…』『I will follow you』 乙女チックな歌詞が胸をワクワクさせる、そんな素敵な1曲です。

 「おぼろ月夜」 『朧月』は春霞のかかった淡い印象の月のことで、この歌は日本の唱歌の中でも特に日本人に愛されてきた名曲です。 郷愁を誘う優しい旋律が、文語体で書かれた歌詞をとても引き立てています。
 『にほひ』は『匂い』ではなく『色合い』、『里わの火影』は『人里の家々の明かり』、『さながら』は『すべて』と云う意味です。 歌っていると、春の夜のぼんやり霞んでいる月を見ながら、そぞろ歩いているような気分になれますね🌕

 「紙ひこうき」 これはお初の曲でしたが、私は当然のごとく不案内で、Mr.Mも歌ったことない、とのことで、ピアニストにメロディを弾いてもらい、歌詞を追ってみました。改めて音源を聴いてみましたがとても綺麗な歌曲です。 

 「花(すべての人の心に花を)」 沖縄出身の音楽家で平和運動家の喜納昌吉の作詞 作曲の楽曲。 1964年の東京五輪の閉会式で、各国の選手たちが入り乱れて肩を組み、笑ったり泣いたりしている光景を、実況のアナウンサーが『泣いています……笑っています』と表現しました。 その言葉と、人種、国を超えた選手たちの様子に深く感銘を受けた喜納昌吉は、後に平和の意味も込めてこの曲を作ったそうです。
 石嶺聡子、新垣勉、夏川りみ等、沖縄出身の歌手はもとより、多くのアーティストにカヴァーされている名曲です。 
 『泣きなさい 笑いなさい』のサビの部分は、ロングトーンと、独特の節回しが印象的です。

 「山小舎の灯」 作詞 作曲の米山正夫は、戦時中ポリドールから満州/奉天中央放送局へ移り、現地で招集その後約2年間シベリア抑留と云う過酷な体験をしています。 彼はシベリアの収容所で、飢えと寒さに震えつつ、学生時代に登った山のことを思い出しながらこの曲を書いたそうです。 
 『この唄を遺書のつもりで書いた』と聞かされた彼の盟友近江俊郎は、この唄を世に出してヒットさせたい想いが募り、『NHK ラジオ歌謡』の担当プロデューサーに掛け合って、その結果毎日ラジオで流されることになったのです。 明るい晴れやかなメロディが大反響を呼んで、その後近江俊郎の歌唱でレコード化されたのです。

 「さらば青春」 小椋佳のデビューシングル「しおさいの詩」のB面曲ですが、この曲で小椋佳が『さらば』と言っている対象は『学生運動華やかなりし頃』のようです。
 歌詞の『黒い水』『黒い犬』は、左翼の活動家やその運動、その煽動に巻き込まれている学生や人々を指しているそうです。 『少女』は『真理』の比喩と解釈できるようで、小椋佳のワードセンスの片鱗を感じます。

 「空よ」 トワ・エ・モワの1970年のシングルで、これはNHK 『あなたのメロディー』の視聴者公募から生まれた曲です。 『空よ…』と語りかける歌詞は、ふるさとでの幼い初恋を思い出して書かれていますが、とても爽やかな1曲です。

 「五番街のマリーへ」 1973年リリースのペドロ&カプリシャスの5枚目のシングルで、ボーカルは2代目の高橋まり(現: 髙橋真梨子)で、後に髙橋真梨子自身もカヴァーして歌っています。 
 この曲を作ったのは、作詞 阿久悠、作曲 都倉俊一で、2人はこの年船上で開かれた作詞教室、作曲教室の講師として乗船していました。 それは一週間で日本1周すると云う洋上セミナーだったので、せっかくならその間に1曲作ろうとなったそうです。 『五番街』がちょっと国籍不明の不思議なイメージを持つこの曲は、クルージングの間に出来上がったのですね🚢

 「スキー」 『山は 白銀(しろがね)…』で始まるこの曲は、数あるスキーの歌の中でも最もポピュラーなのでは無いでしょうか? 
 作詞の時雨音羽(しぐれおとは)は北海道出身なので、スキーの爽快さ、滑る喜びに溢れた歌詞を書いています。 作曲の平井康三郎はヨナ抜き長音階で曲を書いて、軽快で明るい曲調に仕上げています。 歌詞と旋律が本当によく合っている名曲です。

 「ステンカラージン」 これも当サロンでは人気のあるロシア民謡です。  ステンカ・ラージンは本名スチェパン・ラージンと言い、ドン・コサックの家に生まれ、後に『ラージンの乱』なる、貴族とツァーリの官僚機構に対して反乱を起こしています。 曲は彼を賛美する内容になっていますが、ラージン自身は海賊のような暴れん坊でもあったようです。

 「新雪」 昭和17年と云う太平洋戦争真っ只中の曲ですが、この時節にもかかわらず明るい青春歌謡です。 同名の映画は、若い教師や女医の爽やかな恋模様を描いたもので、若者の戦意を失墜させるとの理由で、フィルムは軍部によって焼却されたそうです。 リズムは何となく軍歌を感じさせますが、灰田勝彦の歌唱は甘く切なさに満ちています。

 「想い出のソレンツァーラ」 これも人気の高いカンツォーネで度々リクエストされます。 美しいメロディで心を揺さぶる曲調です。『ソレンツァーラ』は、地中海のコルシカ島の南東にある小さな漁港で、保養地としても有名な場所です。

 スタッフリクエスト「ヴォラーレ」を賑やかに歌って前半終了。

 後半の紹介曲は「22才の別れ」 1974年に『かぐや姫』時代の伊勢正三が書いた曲ですが、翌年『かぐや姫』が解散、伊勢正三が大久保一久と結成したフォークデュオ『風』のデビューシングルとして、リメイクバージョンが発売されヒットしました。
 『かぐや姫』バージョンは、1984年のテレビドラマ『昨日悲し別で』のエンディングテーマに使用されていて、雪の校庭でフォークダンスをしている映像に流れるシーンが、私はとても好きでした。
 
 リクエストは「夢一夜」 『かぐや姫』解散後ソロシンガーとなった南こうせつの4枚目のシングルで、1978年のリリース曲です。
 作詞は、当時山口百恵のヒット曲を何曲も書いていた阿木燿子。 妖艶で女心の機微を余すところ無く描いた歌詞です。 曲は、ある日こうせつの妻が弾いていたベートーヴェンの「テンペスト」に着想を得て作ったそうです。
 音域が広く、歌うのには苦労する1曲ですが、とても素敵な曲だと思います。

「春よ、来い」 これも1年を通してよくリクエストされる曲です。 松任谷由実26枚目のシングルで、同名の朝ドラ『春よ、来い』の主題歌です。 このドラマは、主役が安田成美から中田喜子に突然途中交代すると云う騒動もあって評判になりました。
 音楽の教科書はもとより、詩として国語の教科書にも掲載されています。 一部は文語体で書かれている趣のある歌詞が、やや古風な雰囲気を醸し出しています。
 2011年の東日本大震災の後 アレンジを変えた「(みんなの)春よ、来い」が、チャリティー企画として配信されています。

 「美しい十代」 この曲がリクエストされると、ドンピシャ世代が多いので一段と歌声が大きくなるような気がします( ◠‿◠ ) いつまでも『心は十代』のつもりで、自身の十代を思い出しながら歌いたいですね。

 「バラが咲いた」 本曲のレコード・ジャケットに『日本のモダンフォークがうまれた』とキャッチフレーズが付されていたことで、『日本初のフォークソング』と言われている曲です。  作詞 作曲の浜口庫之助は、サン・テグジュペリの『星の王子様』の、薔薇をテーマにした一節からモチーフを得てこの曲を作ったそうです。 

 「サライ」 『24時間テレビ』のテーマ曲としてお馴染みの歌ですが、視聴者から集められた愛のメッセージをもとに、谷村新司が作詞を、弾厚作(加山雄三)が作曲を担って、24時間以内に作ると云う企画から生まれた曲です。
『サライ』とは、ペルシャ語で『宿』『家』を意味する言葉で、歌詞にも出てくる『故郷(ふるさと)』をイメージしてタイトルになったそうです。 谷村さんの遺してくれた多くの名曲の中でも、これは誰もが忘れられない1曲でしょう。

 「スキーの歌」 こちらの『スキー』の歌も人気曲で、特に冬場はよくリクエストされます。 綺麗なメロディに乗って、楽しげにスキーに興じる人々が目に浮かぶような曲です⛷️
 リクエスト者は『雪山』『スキー』大好き人間(笑) 素敵にリードして頂きました。

 「出発(たびだち)の歌」 この曲も335歌集の人気曲です。 静かな歌い出しで始まり、徐々に盛り上がっていく曲調に合わせて、歌っている私たちの気持ちもどんどん高揚していく… そして最終的には『銀河の向こうに 飛んで行け〜』と高らかに歌い上げて、心は宇宙の彼方に飛んでいくようです🚀

 「喜びの歌」 ベートーヴェンのいわゆる『第九』 前回のブログで、友だちが合唱で参加した『第九』コンサートを聴いて感動したエピソードを書きました。 前述の通り、この日は私の高校の同級生が4人来てくれましたが、その中の1人が『第九』合唱の参加者でした。 それもあって他の友だちが一緒に歌いたいと、リクエストしてくれたんだと思います。 初歌いに相応しい喜び溢れた歌声が響きました♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪

 「北国行きで」 近頃この曲がお気に入りのお客様より。 日本人ばなれしたパワフルボイスの持ち主朱里エイコは、当時のアイドル全盛期においてはなかなかヒットに恵まれず、この曲で彼女はピークを迎え、その後苦悩と葛藤の日々を送ったようです。

 「恋心」 先ほどリクエストされた「想い出のソレンツァーラ」を歌った、エンリコ・マシアスのシャンソンですが、情熱的なタンゴのリズムと美しいメロディに、倦怠的なムードの歌詞が付いています。 しかしフランス語の原曲は恋を賛美している内容で、『恋愛は何ものにも代えられない』と歌っているようです。 何故、シャンソン訳詞の第一人者である永田文夫は逆説的に『恋なんて 何になるの』と表現したのでしょう?  私的には『この歌詞以外あり得ない』と思えるほど、素晴らしい歌詞ですが…

 「夢で逢えたら」 歌詞の途中に科白があるので、私の『可愛く言って下さいね』の無茶ブリに、若干照れながらも可愛い声で語ってくれたMr.Mに拍手喝采でした(#^.^#)
 『夢でもし逢えたら…』のサビはとてもキャッチーなメロディなので、皆さんサビだけはよくご存知だと思いますが、大瀧詠一の曲の特徴でもある転調が随所に入っているお洒落な歌です。

 「冬の稲妻」 アリスの11枚目のシングルで、この曲が初のオリコントップ10入りしたヒット曲でした。 冒頭の『あなたは稲妻のように…』から、谷村新司と堀内孝雄の絶妙なハーモニーが素敵な曲です。 『You’re rollin’ thunder…』のあと谷村さんのように切なく『Ha〜』とため息を入れないといけないのですが… タイミングも難しいし、何だか恥ずかしくていつも割愛(笑)

 「冬の星座」 冬の季節には本当によくリクエストされる曲です。 美しい歌詞と旋律に心が浄化されるような心地になり、まさに静謐なひと時を味わえます。

 お別れ曲は、Mr.M選曲で「歌えバンバン」 今日はもうお終いなのに、まだまだバンバン歌いたい気持ちになってきます٩( ᐛ )و🎶

 次回は1月25日。 なんともう本日です٩(^‿^)۶ インフルエンザと共にいろんなタイプの風邪も流行っているようです。 (我がピアニストもひどい胃腸風邪にやられていました😨)
 くれぐれもご無理はされないよう、体調と相談の上ご参加下されば、と思っています。
 
 バンバン歌って、身体の免疫力もグングン上げましょう٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

                              神田陽子



 
2025年1月23日木曜日
ラウム通信vol.122 3月〜4月のスケジュールです

 




 
2025年1月14日火曜日
尾崎章の「歌声」だよ、全員集合!in 岐阜市民会館



2025年 5月11日(日)14時〜16時
岐阜市民会館にて開催いたします!
(ラウム歌集525を使用します)

皆様のご参加をお待ちしております(^^)♪

お問い合わせ:090-7433-2735(尾崎 章まで)



 
2025年1月10日金曜日
土曜夜の歌声サロンラウム~ 12月28日のご報告~ 神田陽子

  明けましておめでとうございます🐍 

 今年も土曜歌声のスタッフ一同、皆さんがより一層楽しめますよう頑張りますので、どうぞよろしくお願い致します🙇‍♀️

 さて年も明けて8日も経ちますが、遅ればせながら昨年最後の土曜歌声の模様をお届けします。

 28日と云う年の暮れのお忙しいと思われる中、思いの外多くのお客様に来て頂き、歌い納めを賑やかに過ごせました。

 ファーストソングは「心の窓に灯火を」 『泣けてくるような夜だけど…』と、寒い夜に古いセーターとボロシューズを身につけて、凍えている人の情景が目に浮かび、切なくなりますが、『…ともしましょう 心の窓に 灯火を』と倒置法で語られると、何とも言えず温かい気持ちになります。 『ほら』と、相手に呼びかけるように歌うとより気持ちがこもりますね。

 リクエスト1曲目は、『最後はどうしても来たかった』と、1年以上ぶりのお客様より「寒い朝」 この季節に歌わずしていつ歌うんだ? と言われても良いこの歌。 季節感ぴったりですが、曲の後半に『呼ぼうよ 春を』とあるので、春を待ち侘びる曲でもありますね。

 「遠い世界に」「知床旅情」と、1960年代から70年代に流行っていた2曲を続けて歌いました。 歌っていると若き日々(学生時代)にタイムスリップできるような2曲です。 皆さん、歌詞もすっかり頭に入っているようで、歌集を見なくても歌える方も多いようでした。

 「ボンボンキャラメル」 珍しいリクエストで、私は不案内なのでMr.Mとお客様に歌って頂きました。 このブログを書くために調べたのですが、音源が無くてもう一度聴くことができなかったので、Mr.Mに『Help!』 まるで魔法のようにアニー・コルディと云う歌手が歌っている動画を送ってくれて…(๑>◡<๑) 1953年の映画『Boum sur Paris』での映像みたいです。陽気で楽しい曲で、日本人シャンソン歌手芦野宏さんも、この歌手の歌を何曲も歌っているようです。

 「いつでも夢を」 吉永小百合と橋幸夫のデュエット曲で、1962年(昭和37年)に発売され、翌年2人の主演で同名映画も作られていますが、この映画の中では吉永小百合の「寒い朝」橋幸夫の「潮来笠」も歌われているそうです。
 2013年上期のNHK連続テレビ小説『あまちゃん』では、海女たちがこの歌を歌いながら海女漁に出るなど、劇中で様々な人物によって歌唱されていますが、脚本担当の宮藤官九郎が『本曲がドラマの世界観を表している』と判断したことから採用されたようです。 それもあってか、若い世代にもこの曲の良さが知れ渡ったのでしょう。

 「昴」 故 谷村新司さんの名曲で、一年を通して人気がありますが、やはり『凩(こがらし)は吠(な)き続ける』の歌詞があるように、冬に似合う曲ですね🌌

 「あの鐘を鳴らすのはあなた」 この歌もとても人気のある曲で、度々リクエストされます。 和田アキ子の代表曲ですが、『和製R &Bの女王』のキャッチ・コピーでデビューした彼女は、持ち前の歌唱力とリズム感で「どしゃぶりの雨の中」や「笑って許して」でヒットを飛ばして来ました。 
 11枚目のシングルであるこの曲は、最初からレコード大賞の歌唱賞に相応しい曲を、と作詞家 阿久悠に依頼されたそうです。 阿久悠は『人生』を語り口に、時代と孤独をテーマに作詞したとのことですが、歌詞の『砂漠』は東京、『あなた』は特定の人物では無く、和田がそれまで出逢ってきた人たち全ての意味合いがあるそうです。
 作曲は「青春時代」「愛する人に歌わせないで」の森田公一。 静かに語りかけるような出だしから、徐々に盛り上がっていく旋律は歌詞を引き立てて素晴らしいです。
 森田公一は数多くの歌手に曲を提供していますが、バラエティに富んだ曲調は全て歌詞にぴったりで、改めて偉大な作曲家だと言えましょう。

 「銀色の道」 この曲もしばしばリクエストされますが、歌詞に『冬の嵐』とあるので、やはり冬に歌うのが一番しっくりくるのでしょうか?  えてして冬の歌は暗いムードのものが多いように思われますが、その中に『春の訪れ』や『希望』を感じさせる歌詞が散見されるもので、この歌にも『夜明け』と云う歌詞があり前向きになれる歌です。

「夢をあきらめないで」 “あみん”の岡村孝子5枚目のシングルで、本人は最初『ただの失恋ソング』のつもりで作ったそうですが、いつしか『応援ソング』としてのイメージで歌われています。 爽やかな曲調でミディアムテンポの歌いやすい1曲です。 エンディングで、一度休符を入れてからの、『あなたの夢をあきらめないで 遠くにいて信じている』のフレーズが印象的で素敵です。
 
 「キューティーハニー」 この晩一番盛り上がったリクエストでした٩( ᐛ )و 女子(笑)の皆さん、ほぼ総立ちでノリノリで歌いました♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪ ハイテンポで微妙な歌詞にも臆せず歌う女子たちに、男性陣もちょっぴり引き気味ながら、その熱唱に拍手喝采でした👏 

 「あずさ2号」 サビの『8時ちょうどの あずさ2号で』と云う歌詞は、この曲が発売された1977年(昭和52年)当時の列車『あずさ2号』が、新宿駅を午前8時に松本へ向けて発車していたことに由来していますが、ダイヤ改正で今はもうその列車は存在しません。
 『私は 私は あなたから』ジャン(休符) からの『旅立ちます〜』が独特なメロディラインです。

 「冬の星座」 賑やかな曲が続いた後、この歌を唄うと心が浄化されるような気持ちになります( ◠‿◠ ) 星々がキラキラと煌めいて、冬の夜空を飾っているような曲です✨✨

 「月がとっても青いから」 菅原都々子さんの代表曲ですが、彼女は古賀政男先生に歌唱力を認められて養女になったそうで、10歳の時に童謡歌手としてデビューしました。「月が…」は、実父である作曲家の陸奥明の作曲で、空前の大ヒット曲になったそうです。 私はご本人の歌唱を聞く前に、若き日の森昌子さんのモノマネでこの曲を知りました。

 「出船」 この曲は日本の抒情歌の中でも、特に格調高い曲調で歌われます。 切々と歌い上げる歌詞は美しい日本語を駆使して書かれており、今は使わない言い回しも趣を感じさせます。 リクエスト者の素敵なリードで歌いました。

 「海を見ていた午後」 ユーミンの美しいバラードですが、ハイ・ファイ・セットの山本潤子さんの透き通った声で聴くと一段と素敵です。 『ソーダ水の中を 貨物船がとおる』『紙ナプキンには インクがにじむから』のフレーズに、ユーミンのワードセンスが光ります。  
 『山手のドルフィン』は、昔『金曜日の妻たちへ シーズン1』で時々登場しましたが、その場面では必ずこの曲がBGMとして使われていました。 このレストラン、今でも横浜にあるみたいなので一度行ってみたいものです。

 ここで前半終了。 今年最後なので私からのお菓子と、お客様方からの差し入れを皆さんで頂きました。

 後半は、Mr.Mの選曲で「白銀は招くよ」でリスタート⛷️ 軽快なメロディに乗って、雪山で『ホーヤッホー ホーヤッホー』 日本語の歌詞があまりにもぴったりなので、ついつい日本の歌と勘違いしてしまいますが、元は1959年公開の西ドイツの同名映画の主題歌。 
 主演のトニー・ザイラーは俳優で歌手、しかも天才アルペンスキーヤー。1956年のコルティナ・ダンペッツォオリンピックで、回転・大回転・滑降で金メダルを獲得しています。 この歌の原題はもちろんドイツ語ですが、意味は『私は世界で一番の幸せ者』だとか。 雪山を颯爽と滑るスキーヤーたちの映画ですが、歌っているのもトニー・ザイラーです。

 リクエストは「もしもピアノが弾けたなら」  昨年の『紅白歌合戦』では、西田敏行さんの追悼コーナーがあり、本人の歌唱と共に武田鉄矢、松崎しげる、田中健、竹下景子の面々がこの歌を歌っていましたね🎹  在りし日の西田さんの映像と笑顔の写真、それにこの曲が拍車をかけるように涙腺が刺激されて…(T_T) この先もずっと歌い続けていきたい名曲です。

 湯原昌幸の「雨のバラード」をしっとり切なく、アニメソング「宇宙戦艦ヤマト」を大声量で雄々しく歌って、お次のリクエストはロシア民謡の「一週間」  何とも言えずほのぼのとした雰囲気の歌ですが、歌詞の内容はなかなかシュール(笑)
  私がこの曲を初めて覚えたのはNHKの『みんなのうた』だったと思いますが、『テュリャ テュリャ テュリャ……』の歌詞が上手く歌えず、笑われていたのを思い出します。

 ロシア民謡が続きます。「トロイカ」 『雪の 白樺並木…』で始まる有名な曲です。
軽快なテンポは、この歌のタイトル『トロイカ(三頭立ての馬車)』が疾走している様子を表しているのでしょう。 『バイヤン』は、アコーディオンに似たロシアの民俗楽器だそうです。

 「恋人よ」 とても良い曲ですが、いかんせん大人数で歌うには合わせるのが難しい1曲です。 無理に合わせて歌わなくても、それぞれ好きに歌って頂ければOKです。 

 「越冬つばめ」  1983年リリースの森昌子41枚目のシングルで、『ヒュルリ ヒュルリララ』のつばめの啼き声が印象的です。 作曲の篠原義彦は、『とんで とんで…』の「夢想花」で有名な円広志さんのことです。

 「なごり雪」  これも最早日本のスタンダードの1曲でしょう。 穏やかな曲調で、サビの部分もそのままの流れで歌える…そんな歌です。 この曲も『紅白』でイルカさんと南こうせつさんが歌っていましたね。 この歌も「神田川」も私には高校時代の想い出に直結する大切な曲ですが、誰にとっても長く歌っていきたい曲ではないでしょうか?❄️

 「糸」 とても人気の高いこの歌、中島みゆきの名曲で、多くの歌手によってカバーされています。 人と人との縁(えにし)を歌っていますが、『逢うべき糸に 出逢えることを 人は 仕合わせと呼びます』のフレーズの『逢うべき糸』と云う言葉が、深い意味を持って心に響きます。
 『幸せ』ではなく、『仕合わせ』と書いたのは、『仕合わせ』には、『神仏や運命など、自分を超えた大きな力の作用も働いている』そんな意味合いもあるようです。 よく『ご縁がある』とか『ご縁が無かった』と言われますが、不思議な事ってけっこうあるので、そう云う事かも知れません。

 「夢見る想い」 この頃度々リクエストされる人気曲です。 元はイタリア人歌手ジリオラ・チンクエッティの歌った「ノ・ノ・レタ」と云うイタリア語の楽曲で、甘く切ない恋の歌です。 日本では伊東ゆかりさんが歌っていますが、スローテンポでゆったりと始まり、サビでは一転して情熱的な歌い方に変わるメリハリのある曲です。

 「マンマ」 イタリアの曲が続きます。 この曲は「Mamma」イタリア語で『お母さん』の意味で、第二次世界大戦時にイタリアの兵士たちの間で大流行したそうです。
 故郷を離れいつ帰れるとも知れない戦地で母を思う歌ですが、原曲には暗さも悲しさも見られず、『いつか帰れたらまた一緒に暮らせるよ』と云う、イタリア人らしい明るさの歌詞で歌われています。 日本語の歌詞はもう少しウェットな感じなので、国民性の違いでしょうか? 

 「チム・チム・チェリー」 1964年のミュージカル映画『メリー・ポピンズ』の劇中歌の1曲です。 『わたしは 煙突掃除屋さん』の歌詞を初めて聴いた時には、『煙突掃除屋さん? 何それ?』と疑問が湧いたものです。 日本と違って暖炉が常設されている、外国の家屋の事情が全く解っていなかったのですね。 
 作詞 作曲はシャーマン兄弟で、彼らは『煙突掃除人に会うと幸せになれる』と云う、イギリスの古い言い伝えを参考に、登場人物バートのキャラを作っていったそうで、バートのテーマソング「チム・チム・チェリー」が誕生したとのことです。
 
 「待つわ」 これはもう我がハモリ姫の本領発揮(๑>◡<๑) 期待以上の素敵なハモリっぷりにやんやの拍手👏  後で聞いたところ、他のお客様からハモリのお願いがあったそうで、ハモリ姫の存在が土曜歌声の名物(?)になりつつあるのかも? ハーモニーが入ると、歌により厚みが出ますので、これからも大いにハモって頂きたいです🙇‍♀️

 「灯」 これぞ『ザ・ロシア民謡』『ザ・歌声喫茶』 原曲はミハイル・イサコフスキーが1942年に発表した詩に基づくそうですが、曲に関しては自然発生的にいろいろなメロディが付けられ、それが淘汰されて残ったものが現在の曲だそうです。
 日本ではロシア民謡を代表する一曲として、うたごえ運動の中で広く歌われてきました。歌声喫茶『ともしび』はこの曲のタイトルを冠して、うたごえ運動のシンボル的存在として親しまれています。 

 「ろくでなし」 このシャンソンは日本人の感性に合っているのでしょうか? とても人気がありますね。 昔『コーちゃん』こと越路吹雪さんの歌うこの歌に魅せられたものです。 原曲のフランス語のタイトルは『不良少年』と言うらしいですが、『ろくでなし』のネーミングのインパクトには敵いませんね。
 『パパーラパパ パパーラパパ…』と愉快に歌って、今年のラストリクエストは「ろくでなし」(笑)でした。

 お別れ曲は、これしか無い!「蛍の光」 ピアニストのややドラマティックなアレンジで、厳か…と言うよりは賑やかに2024年の土曜歌声は幕を下ろしました。
 歌いに来て下さった方々に心よりお礼申し上げます。 2025年もご一緒に楽しく歌いましょう♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪

 年末に友だちが合唱で参加した『第九』を聴きました。 大勢の歌声の圧倒的なパワーに胸が震えるほど感動しました。 改めてベートーヴェンの偉大さも思い知ったのですが、歌うことも含めて、音楽の持つ力を痛感しました。 以前にも書きましたが『音楽は心の栄養』です。 栄養を摂って免疫力も上げ、諸々の病気に負けないように頑張りましょう!

 今年初の土曜歌声は、1月11日開催です。 年末年始には『紅白』を初め、たくさんの音楽番組を放映していましたので、ご覧になった方もいらっしゃるのでは? 『昭和の名曲』にスポットを当てた番組も多くあり、ほとんどの曲はラウム歌集に入っているので、歌いたい曲をチェックしながら観るのも楽しいものです。

 折しも大寒波の到来と重なってしまいましたが、歌って寒さも吹っ飛ばしてやりましょう! でも、くれぐれもご体調第一に、決して無理はなさらないで下さいね。 逆に体調が回復された場合は、当日の参加表明も大歓迎です。

                                神田陽子



 
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