2月8日の土曜歌声は、コロナウイルスの話題が巷で騒がれ、その患者数が日毎に増え不安感も増している、そんな日の夕刻に始まりました。
けれども歌声のお客様方は変わらずお元気で、諸々の病原菌も吹き飛ばすように熱く歌って下さいました。
最初に先日亡くなられた梓みちよさんを悼んで、「メランコリー」を歌いました。 梓みちよと言えば「こんにちは赤ちゃん」が代表曲として挙げられますが、ご本人はいっ時この曲のイメージに縛られるのが嫌で、封印していたこともあるとか。 本当に歌の上手な歌手で、「メランコリー」は低い声が特に魅力的だと思います。
リクエスト1曲目は、335歌集の「翼」 世界に名だたる武満
徹さんの作詞、作曲で、合唱曲として広く歌われてきましたが、ソロでも石川セリ始め多くの歌手が歌っています。
お久しぶりのお客様から「寒い朝」この時期の定番曲です。
その後「サボテンの花」「3月9日」「いい日旅立ち」「ラヴ・イズ・オーヴァー」「恋人もいないのに」「思い出まくら」「太陽がくれた季節」とJポップの曲が続きました。
お次の曲は525歌集の「ここにも歌がある」 常連のおじ様からのリクエストでしたが、私はお初曲なので、Mr.M 始めご存じの方たちにリードして頂きました。 この歌について検索してみると、歌集には作詞・作曲者不詳とあるのですが、作詞 NHK音楽部、作曲 若松正司と記してある唯一のサイトがあり、それを載せた方が、「名古屋のラウムにお邪魔した時に初めて歌いました。あいにく、この曲について詳しいことは判っていないのですが、このお店で長く歌い継がれてきているようです。」と書いて下さっていました。
「耳をすましてごらん」「秋止符」「赤いハイヒール」と歌い前半終了。
後半はいつも通りピアニストのソロで始まりましたが、今日の曲は、今年が生誕250年に当たるとのことで、ベートーヴェンのピアノソナタ「悲愴 第二楽章」 この「悲愴」は、ベートーヴェンが難聴を自覚した頃に作られたと言われており、「第一楽章」と「第三楽章」は彼の絶望感から来る悲しみに満ちた曲調ですが、この上も無く美しい旋律で奏でられる「第二楽章」は、悲しみの中にも希望が感じられる、そんな風にも思える穏やかな曲調になっています。 特に良く知られているメロディで、歌詞を付けて歌われてもいます。
後半の紹介曲は、「涙くんさよなら」 故坂本 九さんの1965年のシングル曲ですが、今日まで内外の多くの歌手によってカバーされてきている歌です。
リクエスト再開1曲目は、「かもめが翔んだ日」 最初から高音域で始まる渡辺真知子さんの名曲です。
525歌集の「たんぽぽ」は、私もラウムで覚えましたが、軽快なリズムではずむ様に歌う素敵な1曲です。
「なつかしきヴォルガ」は、ソプラノボイスのリクエスト者を中心に歌って頂きました。
「ホフマンの舟唄」 昔からのラウムのお客様でお上品なマダムからのリクエストでした。
オッフェンバッハ作曲のこの舟唄は、数あるバルカローレ(舟唄)の中でも、最も美しいと言われているそうで、二重唱で歌われることが多い曲です。 ゴンドラこぎの歌に由来するバルカローレは、6/8拍子、または12/8拍子の描写的楽曲で、波の揺れるような伴奏形を持つのが特徴です。
「エリカの花散るとき」「青い山脈」「受験生ブルース」「ラ・ノヴィア」「マドンナたちのララバイ」と歌い、お次は「カプリ島」 いつも335歌集から若い世代の曲を出されるおじさまからのリクエストです。 コンチネンタルタンゴの名曲で、メロディを聴けば誰もが一度は聴いたことのある曲ではないでしょうか?
「街の灯り」 マチャアキこと堺正章さんのヒット曲です。 「学園広場」は、お客様の大半を占める舟木一夫世代の人気曲。 三拍子でほのぼのとした曲調ですが、最後は青春を謳歌する様に歌い上げています。
「恋はやさし野辺の花よ」「忘れな草」と美しい旋律のクラシカルな曲が続き、お次は「森の小人」 可愛らしいこの歌を歌ったあとリクエストの男性が、「これは僕が初めて覚えた歌です」とお話しになり、私の記憶にある最初に覚えた歌は「一週間」で、「テュリャ〜〜〜〜 テュリャ」のところ、舌が上手く回らず笑われていたことを思い出しましたが、奇しくもロシア民謡だったことに歌声サロンとの縁を感じました。
「学生時代」 これぞ「ザ・歌声」と言っても過言では無いでしょうが、いつも素敵なハモリを入れて下さるお客様からのリクエストでした。
ラストリクエスト「テネシーワルツ」を英語で歌い、お別れはすっかりおなじみになった「歩いて帰ろう」をオールスタンディングで歌って今回も賑やかに終了しました。
次回は2月22日、17時15分からです。 (もう明後日💦)
3月から第一日曜日に開催の「ルブラ王山」での「ティータイム歌声」も初回はお陰さまで満席となりました。 4月5日の第2回の予約受付も始まっておりますので、お申し込み頂ければ幸いです。
明後日お会いできることを願っております。 どうぞご自愛の上、元気に歌いにいらして下さい。
神田陽子