2023年10月13日金曜日
土曜夜の歌声サロンラウム~ 9月23日のご報告~ 神田陽子

  ようやく朝晩は過ごし易くなって来たこの日、毎年秋の初めには紹介する、オフ・コース「秋の気配」で土曜歌声スタートです。

 
 横浜に「港の見える丘公園」と云う場所があります。これはこの場所が好きだった「あなた」と「僕」の別れの歌で、リアル風景と心象風景が紡がれています。 少々傲慢とも思える「こんなことは今までなかった  僕があなたから離れていく」や「別れの言葉をさがしている」の歌詞からは、男性の方が女性から離れようとしている情景が浮かびます。
ドライな歌詞も美しいメロディにかかると、サラリと歌わせるから不思議です。

 リクエストはお久しぶりの男性から「時代」 中島みゆきの名曲ですが、もはや日本のスタンダードナンバーを代表する1曲です。

 「秋の子」 サトーハチローの詞が秀逸です。 1954年に刊行された「アサヒグラフ」の記事に楽譜付きで掲載された童謡ですが、可愛らしい旋律の作曲者は、東大の水産学科教授の肩書きを持つ末広恭雄博士です。 皇太子時代の昭和天皇に生物学を御進講されたほどの魚博士だったそうですが、水産学の研究の傍ら、童謡などの作曲にも取り組んでいらした異色の「二刀流」です。

 「夢一夜」 度々リクエストされる南こうせつの美しいバラードですが、彼はこの曲をベートーヴェンのピアノソナタ第17番「テンペスト」の第3楽章から着想を得た、と言うのですから驚きです。 そう言えば我がピアニストのアレンジもどこやらクラシカルな感じに聴こえます。 作詞は、女心を描かせたら天下いっぴんの阿木耀子さん。 

 「ありがとう」  「いきものがかり」のヒットソングですが、朝ドラ「ゲゲゲの女房」の主題歌でした。 サビから始まるこの歌、私も大好きですが、ラウム歌集の中では1、2を争う長い曲です。 

 「風」 「はしだのりひことシューベルツ」の初のオリジナルシングルで、1968年にリリースされています。 フォークソングの色合いが強いこの曲の作詞者は、「ザ・フォーク・クルセダーズ」で共に活躍した北山修氏。 

 「荒城の月」 1901年(明治34年)に発表された楽曲ですが、作曲の滝廉太郎はそれまでの「ヨナ抜き音階」の日本旋律ではなく、初めて西洋音楽の旋律を取り入れて作曲したので、日本の音楽史上歴史的な曲として広く知られています。 無伴奏の楽曲だった物に滝廉太郎の死後、山田耕筰が「ロ短調」から「ニ短調」へ移調したりテンポを変えたり、ピアノパートを作ったりと改編しているそうです。

 「異邦人」「私に人生と言えるものがあるなら」を歌いお次は「もみじ」 お客様を半分ずつに分けて輪唱で歌いましたが、即席とは思えない出来栄えでした♪( ´θ`)ノ

 「さよならをするために」 「M」(これは要勉強) 「トゥモロー」 「もしもピアノが弾けたなら」の4曲を歌って小休止。 

 後半は、秋の定番曲「まっかな秋」で再開しました。 よくリクエストもされる曲ですが、1963年にNHK「みんなのうた」で放送されました。 秋の赤い物をたくさん見つけて、真っ赤な秋を表現していますが、私は「真っ赤なほっぺたの君と僕」と云うフレーズがとても好きです。

 リクエストは「黄昏のビギン」  永六輔の歌詞に中村八大の洗練されたメロディが素晴らしくマッチしている曲です。 元は1959年の映画「青春を賭けろ」のために作られた10曲の中の1曲と言われており、水原弘のシングル「黒い落葉」のB面の曲でした。 その後、ちあきなおみバージョンがコーヒーのCMで使われたのをきっかけに、様々なアーティストによってカバーされています。

 「赤いハンカチ」 石原裕次郎の同名映画主題歌で、歌謡曲の王道のようなこの曲は、〝ラウムの裕次郎〟Mr.Mのリードで歌いました。

 童謡「虫の声」 石田あゆみの大ヒット曲「ブルーライト・ヨコハマ」 ラウムでも大人気の「あの素晴らしい愛をもう一度」  映画サウンド・オブ・ミュージック挿入歌「エーデルワイス」 の4曲を続けて歌いました。 

 「悲しき天使」 イギリスの歌手メリー・ホプキンのヒット曲「Those Were the Days」の日本語版です。 原曲はロシアの歌謡曲「ダローガイ・ドリーンナィユ(長い道)」と云う曲だそうですが、そう言えばロシア民謡の切ない旋律を思い起こさせます。
 このメリー・ホプキンをプロデュースしたのは、ビートルズのポール・マッカートニーで、彼女はビートルズのアップル・レコードの第1号アーティストとしてデビューしています。

 「おどるポンポコリン」 テレビアニメ「ちびまる子ちゃん」の初代エンディングテーマ曲で、「ピーヒャラ ピーヒャラ パッパパラパ 」と、面白おかしく歌っているのはB.B.クイーンズ。 奇抜なコスチュームも話題になりました。 シュールな歌詞を書いたのは、「ちびまる子ちゃん」の原作者、故さくらももこさんです。

 「りんごのひとりごと」 可愛らしい童謡で、りんごが擬人化されて望郷の想いを歌っています。

 「山小屋の灯」 近江俊郎の往年のヒット曲ですが、ダーク・ダックスの歌唱でもよく知られています。 この日の前日、ダーク・ダックス唯一の生存メンバーだった「ゾウさん」こと遠山一さんが亡くなっており、期せずして追悼の歌になりました。

 「誰もいない海」 トワ・エ・モワのシングルで大ヒットしましたが、それ以前にはジャズ歌手のジェリー伊藤や、シャンソン歌手の大木康子も歌っています。 

 「夢をあきらめないで」 岡村孝子の代表曲の1つで、応援歌としてのメッセージ性が強い感じですが、本人は「ただの失恋ソングとして作りました。」とのことです。 でもやはり応援ソングとして、勇気をもらえる1曲ですね。

 ラストリクエストは、「二人でお酒を」 「こんにちは赤ちゃん」のヒットで知られる梓みちよの大ヒット曲ですが、清純派から大人の歌手への脱皮を果たすきっかけになったと言われています。 抜群の歌唱力で大人の女性を歌って、その後の「メランコリー」のヒットにつながっていきます。

 お別れ曲はMr.Mの選曲で「歌えバンバン」  今夜も30曲近く歌いましたが、まだまだ皆さんをバンバン煽って歌わせそうな曲でした♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪

 ここで1つサプライズなお知らせを!  
 ラウム創始者、池辺御大の発案で「土曜歌声」初の出張イベントが開かれることになりました(*≧∀≦*)
 期日は来る11月30日(木曜日) 14:30〜16 : 30 場所は覚王山駅直近の「チーズのおうち」 ケーキセット付で参加費2000円のお値打ち価格。 25名限定です。
 土曜歌声の常連さん方はもちろんのこと、歌声初心者も大歓迎です。
 こぞってお申し込み下さい。

 次回は10月14日。 3週間も空いてしまいますが、実はもう明日に迫っています。 急な寒暖差で体調が良く無い方も多いようですが、調節できる服装で来て頂ければ、と思います。 
           
神田陽子



 
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