2024年3月7日木曜日
土曜夜の歌声サロンラウム~ 2月10日のご報告~ 神田陽子

  三寒四温を繰り返しながら春の訪れを待ちわびる季節ですが、1日の内に三寒四温がある様なおかしな気候が続いていますね。

 
 まず皆さんにお詫びしなければなりません🙇‍♀️
 2月24日の土曜歌声をスタッフ全員の体調不良により急遽お休みとさせて頂き、本当に申し訳ありませんでした。 ご予約頂いた方々、ご常連の方々には快く了承頂き、あまつさえご心配のお言葉まで頂戴して感謝に堪えません。
 私は喉を酷く痛めて全く声が出なくなっていましたが、ようやくハスキーボイス(椿鬼奴さんくらい😅)で話せるくらいに回復して来ました。

 ブログの更新も遅れに遅れましたが、本当に遅まきながら2月10日の模様をレポートしたいと思います。

 卒業シーズンに入るので、この日の紹介曲は卒業ソングで揃えました。 ファーストソングは「旅立ちの日に」 小中学校の卒業式では定番のようで、綺麗なハーモニーの合唱曲になっています。

 リクエスト1曲目は「カチューシャ」 ロシア民謡として広く知られていますが、カチューシャと云う娘が、出征した恋人を思う歌曲です。 日本語の歌詞は関鑑子(せきあきこ)による訳詞ですが、原詩の軍事色は一切省かれています。 戦後の「うたごえ運動」の中で広く歌われてきました。

 「季節の中で」 松山千春の5枚目のシングルで、グリコアーモンドチョコレートのCMで使用されました。 静かな歌い出しから一転「めーぐる めぐる季節の中で、、」と高音のサビに突入するので、声が裏返ってしまうこともしばしばある1曲ですσ(^_^;)

 「にんげんっていいな」 『まんが日本昔ばなし』のエンデイング曲です。 可愛らしい歌詞と、覚え易いメロディで子どもだけでなく大人にもよく知られている童謡です。
「いいな いいな にんげんっていいな」の歌詞は、くまの子やもぐらが人間の暮らしを羨んでいる描写ですが、ほのぼのとした家族模様が温かい気持ちにさせてくれます。

 「生きがい」 由紀さおりの1970年リリースのシングルで、別れた恋人を想う女心が歌われています。 2013年公開のハリウッド映画『ウルヴァリン: SAMURAI』の挿入歌として使用されたそうです。 途中の歌詞「もう別れてしまった 二人なのに」から「それだけが 私の幸せなの」まではセリフになっています。説明不足で不手際な出来になってしまい、申し訳ありませんでした。

 「坊がつる讃歌」をしっとり歌い、イタリア民謡「村の娘」をリズミカルに楽しく歌って、お次のリクエストは「かもめが翔んだ日」 渡辺真知子のセカンド・シングルで、当初は冒頭部分「ハーバーライトが朝日に変わる その時一羽のかもめが翔んだ」の歌詞は無かったそうですが、この部分を付け足してインストゥルメンタルを挿むことで曲に勢いが付いたとのことです。

 「鶴」 ロシアの反戦歌ですが、この曲の誕生には、原爆病で亡くなった広島の佐々木禎子さんの千羽鶴のエピソードが関わっていることを、リクエスト者が語って下さいました。

 岸田智史「君の朝」 キャンディーズ「春一番」の1970年代の曲を2曲続けて歌いました。 昭和の歌ですが古さも感じさせず、私たちの世代には懐かしい曲ですね。

 「さらば恋人よ」 イタリア民謡のジャンルですが、1943年から1945年まで続いた、反ファシスト党運動において歌われたそうです。 世界各国で多くの言語で歌われており、日本では東京大学音感合唱研究会の歌詞が作られて、歌声喫茶で歌われて来ました。 圧政から解放される自由への讃歌となっています。

 「私のインドネシア」 珍しいリクエストでしたが、美しいメロディが歌詞の「寄せ返す波」を彷彿させる優しい曲調の曲です。

 「聖母たちのララバイ」 人気の曲で度々リクエストされます。 最初は「火曜サスペンス劇場」のエンディングテーマとして1コーラスのみ制作されただけでしたが、反響が大きく作品化の要望が殺到したため、フルバージョンで制作され発売に至ったと云う経緯があるそうです。

 「初恋」 46歳の若さで早逝した村下孝蔵のヒット曲です。 優しい歌声で初恋の切なさを歌っていますが、瑞々しい感性が窺われます。 335歌集の人気曲のひとつですが、今夜のリクエスト者は私の大学時代の友人で歌声サロンお初参加でした。 感想を聞いたところ「ハイソサエティな感じ」とのことでしたが、再訪してくれるはずです♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪

 一旦小休止。 バレンタインも近いことから、娘からチョコレートのプレゼント🍫

 後半の紹介曲は卒業ソング第二弾 「仰げば尊し」 今この歌を卒業式で歌う学校はどのくらいあるのでしょうか?  私たちの世代では定番中の定番の卒業ソングです。 歌詞も見ずに歌っている方もいらっしゃいました。

 リクエストは、加山雄三「旅人よ」 坂本九「見上げてごらん夜の星を」 岩崎宏美「ロマンス」 いずれも昭和の名曲を3曲続けて歌いました。 「ロマンス」は珍しいリクエストでしたが、岩崎宏美2枚目のシングルで、数々の音楽賞の新人賞を総ナメにした曲です。

 「少年時代」 井上陽水の名曲で、歌詞にある「風あざみ」「夢花火」「宵かがり」などは全て陽水の造語だそうです。 美しい日本語を駆使して作られた珠玉の1曲です。

 「帰れソレントへ」 有名なカンツォーネで、このサロンでも人気の高い曲です。美しい旋律に、原曲はナポリの方言を使った歌詞が付いているそうです。 イタリアのテノール歌手、ルチアーノ・パヴァロッティで聴いてみましたが、素晴らしいの一言しか言えません。

 「元気を出して」 薬師丸ひろ子のシングルですが、曲を提供したのは竹内まりや。 失恋で傷心の友人を励ます女の子同士の歌です。 しかし実はこの曲、ジェームス・テイラーと離婚した後のカーリー・サイモンを励ます意図で書いたと、竹内まりやは語っています。 彼女はこのアメリカのスーパーカップルが大好きで、離婚後カーリーが失恋ソングばかり入れたアルバム「Torch」に共鳴して、「元気を出して」で応援したそうです。

 「さくら(独唱)」 桜ソングは数々ありますが、これは森山直太朗の曲です。 元々は友人の結婚を祝う曲だったものが、いつしか卒業シーズンの定番曲となりました。 合唱曲にアレンジされて音楽の教科書にも載っています。

 「花は咲く」 まもなく3月11日がまた巡って来ます。 東日本大震災の復興応援ソングであるこの曲を歌い継いでいく意義は大きいと思います。 この楽曲の作詞・作曲者への印税は、全額がNHK厚生文化事業団を通じて、被災地の自治体に義援金として寄付されています。
 英語版が「Flowers Will Bloom」のタイトルで、イギリスの4人組男性ヴォーカルグループ、イル・ディーヴォによって歌われています。

 「パリ祭」 私はお初曲でしたが、おそらくリクエストも当サロンでは初めてだったのでは?  1933年公開のフランス映画「巴里祭」のテーマ曲で、フランスのエスプリの効いたシャンソンです。 郷愁を誘う甘いメロディが素敵です。

 「春の日の花と輝く」 原曲はアイルランドの古いメロディに、アイルランドの国民的詩人トーマス・ムーアが詩をつけた物で、原題は「Believe Me, If All Those Endearing Young Charms」と言います。 アイルランドの曲は、「ロンドンデリーエア」もそうですが、優しいメロディが日本人好みだと思います。 

 古賀政男の「影を慕いて」を、リクエスト者の見事なリードで歌い、お次のリクエストは「みんなのうた」 これも珍しいリクエストでしたが、歌声喫茶で歌われてきた1曲です。
1977年に愛知県で開かれた「日本のうたごえ祭典」に、作者原田義雄氏が参加して生まれた曲だそうです。

 「TOMORROW 」 1995年発売の岡本真夜のデビューシングルですが、冒頭の「涙の数だけ強くなれるよ」の部分は、真夜の祖父の言葉がヒントになっているそうですが、言い得て妙ですね。「お祖父様、ナイス!」 同年に発生した阪神・淡路大震災の後に広く歌われて、被災者に勇気と元気を与えたと言われています。

 「春よ、来い」 同名のNHK朝ドラ『春よ、来い』の主題歌で、ユーミンこと松任谷由実の永遠の名曲です。 一年を通して人気の曲ですが、春を待ちわびるこの時期にピッタリのラストリクエストでした。 

 お別れ曲は「蛍の光」 卒業式でよく歌われ、日本のオリジナルのように思われていますが、元はスコットランド民謡の「Auld Lang Syne」 これはスコットランド語で、英語表記は「Old Long Since」 日本で言う「ヨナ抜き音階」と同じ音階の旋律なので、日本人の感性に無理なく同調したのでしょうね。

 最初にお話した通り、2月24日はお休みとなってしまいご迷惑をお掛けしました。
次回開催は3月9日です。(こんな歌があったような^_^) 何とか回復して参りましたので、予定通り開催致します。 皆さん、こぞってご参加頂ければ幸いです。
 よろしくお願い致します🙇‍♀️

神田陽子



 
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