2025年7月5日土曜日
土曜夜の歌声サロンラウム~ 6月28日のご報告~ 神田陽子

  各地で史上最速の梅雨明け宣言が出たこの日、『暑サニモマケヌ』たくさんのお客様で土曜歌声は賑わいました。

 来たるべき夏を代表するような曲「われは海の子」を、発声練習も兼ねて元気に歌い準備万端。 歌声スタートです♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪

 リクエスト1曲目は「小さな木の実」 原曲はビゼー作曲の歌劇「美しきパースの娘」で、1年を通してとても人気のある曲です。

 「22才の別れ」 伊勢正三が『かぐや姫』時代に、アルバム『三階建の詩』のために書いた2曲の内の1曲(もう1曲は「なごり雪」)でしたが、ドラマ『昨日、悲別で』のエンディングテーマに使われたことをきっかけに、『風』の曲としてシングルカットされました。 
 この曲が発表された1975年当時は、いわゆる『結婚適齢期』なるものが幅を利かせており、この曲にも『今はただ5年の月日が 永すぎた春と言えるだけです あなたの知らないところへ 嫁いで行く私にとって』の歌詞があります。 5年間付き合った彼はプロポーズしてくれず、親の勧める見合い相手とでも結婚するのでしょうか? そんな状況が想像できるフレーズです。

 ビリー・バンバン「さよならをするために」 ロシア民謡「泉のほとり」 松坂慶子「愛の水中花」の、ジャンルも曲想も違う3曲を続けて歌いました。 『寂しげ』『愉快に』『妖艶に』… この3曲の気分を表すならこんなところでしょうか?

 「ゆりかご」 作詞 作曲 共に平井康三郎の格調高い子守唄です。 美しい和声が特徴の平井康三郎メロディは、心地良い眠りを誘いそうです。 この曲では詩も書いていますが、平井康三郎は偉大な作曲家で、数多くの管弦楽、室内楽、ピアノ曲、歌曲、合唱曲、童謡を書いている他、校歌もたくさん作曲しています。 この辺りでは、名古屋市立北高等学校、愛知県立千種高等学校、名古屋市立正木小学校の校歌が平井康三郎の作曲です。

 「朝はどこから」 1946年(昭和21年)にコロンビアレコードから発売されたラジオ歌謡で、朝日新聞の懸賞応募曲でした。 敗戦直後の日本を励まそうと、朝日新聞が健康的なホームソングを全国に募集。10,526通の応募の中から一等当選となったのがこの曲です。
因みに賞金は一千円でした。 1番『おはよう』 2番『こんにちは』 3番『こんばんは』の歌詞で終わっていますが、戦後の日本復活には、まず元気な挨拶からとの思いでしょうか?

 「キエン・セラ」 意味は『誰なの?』 全曲スペイン語のこの曲をリクエスト者の解説、リードで歌いました。 ラテン音楽の代表的な1曲で、トリオ・ロス・パンチョスのカヴァーでヒットしました。 『誰が僕を愛してくれるの?』と情熱的に歌っています。

 「夏の思い出」 前回のブログでも書きましたが、江間章子の素敵な歌詞に簡単に曲を付けた中田喜直。 そんな彼に母親が『それはお粗末。直ぐに作り直しなさい。』とダメ出しをしたと云ういきさつがあります。 偉大な作曲家も母親には弱いと云う微笑ましいエピソードですね。

 「さそり座の女」 1972年リリースの美川憲一25作目のシングルで、インパクトの強い過激な歌詞で話題を集めました。 モノマネ芸人のコロッケのデフォルメされた歌い方で再ブレークしましたが、実際の『蠍座』の女性たちには嬉しくないヒットだったかも知れません。
 
「あなたが夜明けをつげる子どもたち」 岐阜県恵那市出身のフォークシンガー 笠木透の曲で、彼は後に『中津川フォークジャンボリー』の企画・運営に携わった人です。 
 この曲を私はラウムで知りましたが、1977年、生活綴り方など優れた実践で知られる恵那地方の教育の記録映画『夜明けへの道』の主題歌で、うたごえ運動を中心に広まった曲です。
 この歌が大好きなリクエスト者は、私の高校の同級生ですが、 『Mr.Mの素敵なお声で聴きたかった。』とのこと。 それを伝えたらご満悦で『心を込めて歌いました。』と。 
 たとえ辛いことがあっても故郷の山は変わらずそこにあるから、自然への感謝と共に、何より大切なのは『命』であると云うメッセージを、切々と優しいメロディにのせて歌う曲です。

 ワードセンス抜群の小椋佳の「さらば青春」を歌ったお次は、文芸歌謡と呼ばれている、三浦洸一の「踊り子」(この歌を十八番(おはこ)にしていらっしゃるお客様、しばらくいらしていませんが…) この日のリクエスト者の優しい歌声でリードして頂きました。 川端康成『伊豆の踊り子』をモチーフに作られているだけあって、文学的な歌詞が素敵です。

 中田喜直の「初夏の雨」をしっとり歌い、お次は「I LEFT MY HEART IN SAN FRANCISCO (想い出のサンフランシスコ)」を、リクエスト者の見事なリードで、英語で歌いました。 
 1962年にリリースされたトニー・ベネットの「Once Upon A Time 」のB面として発売されたのですが、A面は全く注目されずに、DJたちはレコードを裏返してB面のこの曲ばかり流したそうです。 そして、その年のグラミー賞で最優秀レコード賞と、最優秀男性ソロ・ヴォーカル賞を受賞したのです🏆  甘い歌声のトニー・ベネットを、先輩歌手のフランク・シナトラは『トニー・ベネットは音楽業界最高の歌手だ。』と絶賛したそうです。

 ここで前半終了。 しばし歓談タイムへ。

 後半は、小田和正の「woh woh」でリスタート。 この2日前、四日市ドームで開催された小田和正コンサートに参戦した私ですが、当日大好きなこの曲を歌ってくれたので、ここでも紹介させて頂くことに。 おそらくお初曲だったと思います。 
 またこの曲は、以前度々ラウムの歌声イベントでお世話になったKKRホテルのYさんのお気に入り曲でもありました。 残念なことに今年4月にご病気で亡くなられたYさんを偲んでも歌いました。 短い曲ですが、切なく美しいメロディに、切々と語りかけるような歌詞が素敵な1曲です。 

 リクエストは「星空のディスタンス」 THE ALFEEのヒット曲ですが、お久しぶりの歌でした。 (転調部分の入りが上手くできなくて… sorry 🙇‍♀️ )

 当サロンでも1、2を争う人気曲、中島みゆきの「糸」、マイペースの「東京」(これも歌詞ののせ方が難しく、勉強必至💦)、 七夕で有名な仙台を舞台にしたさとう宗幸の「青葉城恋唄」、前回もリクエスト頂いた大橋純子の「シルエット・ロマンス」の4曲を続けて歌いました。

 「カリンカ」 歌い出しの『あ〜〜〜』の迫力で圧倒されるロシアの歌曲です。 テンポ良く歌い、合間にはサビとでも言うべき『カリンカ カリンカ カリンカマヤ…』をはさみます。 
 ロシア語の原曲では、カリンカは日本語の『ガマズミ』と云う植物で、マリンカは『キイチゴ』 可愛い女性の比喩で使われているようです。
 日本語の歌詞は楽団カチューシャによるもので、『牛飼いの日常』みたくなっていて、『森の中から熊が出た』なんてフレーズがあり、その熊に『私の牛にはふれないで』と懇願している… なんとも摩訶不思議なものになっています(笑) 兎にも角にも、声量MAXの歌声で大盛り上がりでした♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪

  「サライ」 この歌も最初は抑え気味の穏やかな曲調で始まりますが、徐々に盛り上がり、ラストでは「カリンカ」に匹敵するくらい歌い上げて終わります。 故谷村新司さんのこの名曲は、今後も未来永劫歌い継がれていくことでしょう。

 「いのちの歌」「カリンカ」「サライ」と声の限り歌い上げた後の、ガラッと曲調の変わったこの歌。 度々紹介曲としても歌ってきましたが、文字通り『命の大切さ』を切々と訴える曲です。  作詞のMiyabiとは、竹内まりやのことです。 朝ドラ『だんだん』で双子の茉奈 佳奈ちゃんが歌っていましたが、竹内まりや本人もセルフカヴァーしています。 
 この曲については、このブログでも何度も取り上げていますが、『命』と云う深淵なテーマをシンプルな言葉で伝えています。  私は、『本当にだいじなものは 隠れて見えない ささやかすぎる日々の中に かけがえない喜びがある』のフレーズが特に好きですが、メロディもこの部分だけ独特で印象的です。

 「少年時代」 これも年間リクエストの上位に入る人気曲です。 今や日本のスタンダードになっていて、この先もずっと歌い続けられていく1曲でしょう。 井上陽水のワードセンスと、メロディラインが素晴らしいですね。

 「ほたる」 私はこの曲をラウムで初めて聴いていまだに音が上手く取れない箇所があるので、335歌集の中の曲ですが、Mr.Mとお客様に頼ってリードしてもらいました。 音楽の時間に習った方も多いそうで、皆さんよくご存知です。

 「宇宙戦艦ヤマト」 特徴的なイントロで始まるこの曲も時々リクエストされますが、力強く歌って、歌い終わると気持ちがスカッとしている…そんな1曲です。 ピアノ一台の伴奏も、オーケストラ並みの迫力で盛り上げてくれます🎹

 「乾杯」 長渕剛の名曲です。 久しぶりのリクエストでした。 彼が結婚する友人のために作った曲で、独特の声と歌い方で結婚という人生の大きな節目を祝い、応援する内容になっています。 決して大袈裟な歌い方ではなく、『乾杯…』と云うサビの部分では、むしろ抑えた低音で歌うのですが、却ってそれが実直に気持ちを伝えている様で、この曲の素晴らしさが際立ちます。

 「京都慕情」  渚ゆう子が歌った『京都シリーズ』第2弾ですが、これもベンチャーズのインストゥルメンタル曲に林春生が歌詞を付けたカヴァー曲です。 外国人が作曲したとは思えない、日本情緒に溢れた曲調で人気を博しました。 

 「サボテンの花」 財津和夫の大ヒット曲で、フジテレビ系列のドラマ『ひとつ屋根の下』の主題歌として知られています。 歌に出てくるフレーズのいくつかは、財津和夫自身の体験から書かれているようですが、『恋は今終わった』とあるので、結果的には失恋の思い出になっているのでしょうか?

 ラストリクエストは 「人を恋うるの歌」 作詞の与謝野鉄幹は『明星』を創刊して、北原白秋、吉井勇、石川啄木などを見出し、ロマン主義の中心的な役割を果たした日本の歌人です。 『君死にたまふことなかれ』で有名な与謝野晶子は3番目の妻です。
 この曲ですが実は16番まであって、525歌集には、1番、2番、4番が収められています。
 『妻』『友』への鉄幹の理想を書き連ねていますが、後半の詩には鉄幹の代名詞『ますらおぶり』も散見されます。

 お別れ曲は、『さくらんぼの季節なので…』と、Mr.M選曲の「バラ色のさくらんぼの木と白いりんごの木」 軽快な曲にのって爽やかにお開きとなりました♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪

 次回は変則開催で1週間後の7月5日(はい、もう本日です(≧∇≦)) この1週間、猛暑に見舞われ、早、梅雨も明けてしまいました。 
 今日も酷暑の予報です💦💦  暑さ対策(特に水分補給)万全に、お気をつけていらして下さいね☀️ 女性は昔から日傘を持参してきましたが、近頃は男性も日傘を差すそうな☂️ 熱中症予防には大いにご推奨です。 ( ただ、持ち慣れてないと、どこかに忘れてくる危険性も…)

                             神田陽子



 
2025年7月3日木曜日
名東文化小劇場【歌声ジャズ&ポップス vol.8】のお知らせ

 



歌声JAZZ&POPs第8弾 7月10日(木)に開催予定です!


チケットは【前売・当日とも1500円】です。

お申し込み・お問い合わせはお電話で♪

⚫︎名東文化小劇場・・・☎052-726-0008 

⚫︎福田(ラウム)・・・☎︎ 090-6093-6749

までお気軽にどうぞ!


ジャズ&ポップスは初めてという方でも、プロのミュージシャンが生演奏でしっかりリードしますので、歌を歌うのが好きな方やご興味のある方ならどなたでもウェルカムです。

スペシャルバンドによるミニコンサートも行います♪


『ラウム歌集100』からリクエストして、みんなで一緒に歌って楽しみましょう!英語の歌がメインですが、映画音楽や日本の歌謡曲も歌いますよ!


是非、この機会にご体験してみてはいかがでしょうか、スタッフ一同心よりお待ちしております(^^)♪





 
2025年7月1日火曜日
6月24日㈫ 「第31回 札幌かに本家 歌声喫茶」が開催されました♪

おいしいかに料理と温かなおもてなし

〜札幌かに本家歌声喫茶〜


美しい水色のドレスに身を包んだささはらなおみさんが登場すると、

会場には歓声と大きな拍手が響きました。雨とアジサイをイメージしたドレスがよく似合い、とても素敵です♡



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司会は、かに本家の尾崎部長

「さわやかで、きらびやか、大人の魅力あふれるソングリーダー・ささはらなおみさんよろしくお願いしま~す!」と、

今回も軽快な名司会で会場を盛り上げました👏



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「アンパンマンのマーチ」を歌う場面では、NHK朝ドラ「あんぱん」のモデルとなったやなせたかし氏の戦争体験に触れ、歌詞に込められた深い意味をかみしめるように、バラード調でしっとりと歌いました。

その後もささはらなおみさんのピアノ&リードで、次々と懐かしの曲を熱唱





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いよいよラスト1曲となり、「青春時代」の前奏が流れると、

自然と立ち上がって大合唱

 「大きな声で歌うって、気持ちいい!」

そんな声も上がり、会場全体が一つになって大盛り上がりでした(^^)/

ご参加くださった皆さま、誠にありがとうございました。







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【次回予告】


32回札幌かに本家歌声喫茶

\20251014日㈫開催予定/


皆さまのご意見をもとに、かに本家の料理もさらにおいしく進化中🦀

自慢のかに料理と心温まる歌声を、ぜひ一緒に楽しみませんか



絶賛予約受付中♬






 
2025年6月27日金曜日
土曜夜の歌声サロンラウム~ 6月14日のご報告~ 神田陽子

  大雨の予報が出ていたこの日、やはり雨を心配してお休みの方もありましたが、その通り! 帰り道で滑って転んだりしたら… 想像するだけで悲しいし申し訳ない気持ちになります。 もちろんいつだって転んだり、他のアクシデントの可能性はあるのですが、そのリスクの高い場合は無理はしないこと! これは私が自分自身にも日頃言い聞かせていることです(๑˃̵ᴗ˂̵)

 それでも『雨ニモマケズ』いらして下さったお客様方と、いつものように歌声サロンは賑わいました🎶

 ファーストソングは「椰子の実」  誰もがよく知っている曲ですが、歌詞を書いたのは文豪島崎藤村です。 元は1898年(明治31年)の夏、伊良湖岬に滞在した柳田國男が、恋路ヶ浜に流れ着いた椰子の実のエピソードを藤村に語ったことから生まれた詩です。 その後1936年(昭和11年)に、この詩への曲を依頼された大中寅二が作曲して、この美しい叙情歌が誕生しました。 今期の朝ドラ『あんぱん』でも、若い出演者たちが浜辺で歌っていましたね。 娘曰く『当時の若者は、こんな歌、海で歌うんだ…』  当時のヒット曲だったのでしょうね🌴

 リクエストは「雨の物語」 イルカの曲ですが、作詞 作曲は「なごり雪」と同じ伊勢正三。 切ない男女の心情を正やんらしいメロディラインで歌っています。

 「雨の御堂筋」 『雨』は歌になり易い言葉の1つでしょうね。 タイトルのみならず歌詞に『雨』と云う言葉が使われている曲は本当に多いです☔️ この曲はザ・ベンチャーズが日本で発表したインストゥルメンタルシングルに、林春生が歌詞を付けたものを、欧陽菲菲がカヴァーして大ヒットしました。 
 ザ・ベンチャーズは、渚ゆう子の「京都の恋」「京都慕情」も作曲していますが、日本の情緒を深く理解している感性が素晴らしいですね。

 「旅立ち」 松山千春のデビュー・シングルで、おそらく土曜歌声ではお初リクエストでした。 『私の瞳が ぬれているのは…』で始まるこの曲の『私』は女性で、松山千春の恋の曲は女性の気持ちで歌うものが多いのですが、実に女心をよく捉えていると感心させられます。 (ホントに久しぶりに歌ったので、最後のメロディ間違えちゃって… ごめんなさい🙇‍♀️)

 「アル・ディ・ラ」 1961年のサンレモ音楽祭の優勝曲で、翌年のアメリカ映画『恋愛せ専科』の主題歌として、エミリオ・ペリコーリがヒットさせたカンツォーネの名曲です。甘い歌声がとてもチャーミングです。 
 アメリカでは、コニー・フランシスもカヴァーして歌っていますが、こちらも女性らしいロマンティックな歌い方で魅了されます。 因みに『al di la』とは『向こうに』とか、広義では『あの世』と云う意味らしいです。 リクエスト者とMr.Mのリードで。

 「ハナミズキ」 桜のあとを引き継ぐように街中を飾ったハナミズキの花ですが、日本から贈ったワシントンD.C.ポトマック河畔の桜の返礼として、1912年に日本にやって来ました。 別名は『アメリカヤマボウシ』 アメリカ同時多発テロの際に、一青窈が両国の平和と友情を祈って作った曲です。

 「恋はみずいろ」  ポール・モーリア・オーケストラの演奏で有名ですが、元は『ユーロビジョン・ソング・コンテスト1967』において、ヴィッキー・レアンドロスの歌唱で4位に入賞した曲でした。 イージーリスニングの代表曲としてBGMでの使用の頻度も高く、よく耳にする1曲です。 多くの言語で歌詞が書かれていますが、日本語は漣(さざなみ)健児の詩を、本家のヴィッキー・レアンドロスの他、あべ静江、森山良子らが歌っています。

 「ヴァケイション」 1962年リリースのコニー・フランシスの大ヒット曲。 日本語の歌詞は「恋はみずいろ」と同じ漣健児。 金井克子、伊東ゆかり、弘田三枝子らがカヴァーしていますが、コニー・フランシス自身も日本語バージョンでも歌っています。 元気の出る1曲です٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

 「ふれあい」 中村雅俊主演ドラマ『われら青春』の挿入歌で、下駄履きのバンカラスタイルで、中村雅俊自身が弾き語りで歌っていました。 素朴なフォークソングといった趣のこの曲、作詞は山川啓介、作曲はいずみたくです。 レコードB面の「青春貴族」もこのコンビで作られています。2015年のドラマ『民王』の中で、主演の菅田将暉がギターを弾いて歌っていましたが、両曲とも素直に青春を謳っています。

 「どうぞこのまま」  丸山圭子の1976年リリースのシングルです。 ボサノヴァ調のお洒落なアレンジが素敵な曲ですが、歌うのにはなかなか難曲です(汗) 男性のリクエスト者には、少しキーが低かったようなので、また調整して再チャレンジしたいと思います。 
 この曲を気に入っていた椎名林檎は、ホリプロスカウトキャラバンのステージでこれを歌唱しており、プロデビュー後もライブで度々披露しているそうです。

 「武田節」 これはまた珍しいリクエストでした。  1961年(昭和36年)に発表された民謡調歌曲で、作詞 米山愛紫、作曲 明本京静、歌唱 三橋美智也。 レコードはミリオンセラーを記録しています。
 山梨県では愛唱歌として広く歌われており、また日本舞踊の題材としても嗜まれています。
 甲斐の戦国武将 武田信玄とその配下の武士たちの出陣の様子を詠っており、曲の合間には『風林火山』の文句の詩吟もあり、リクエスト者が見事に朗詠して下さいました。

 「あなただけを」 元ジャニーズのあおい輝彦のソロシングルで、1976年にリリースされています。 作詞は元『GARO』のメンバー・大野真澄、作曲は元『猫』のメンバー・常富喜雄が担当しています。
 ノリの良いテンポで夏の海辺の恋を歌っていますが、ウェスト・コーストサウンド風にも感じられます。
 
 ここで前半終了。 お客様からの差し入れと、Mr.Mの伊良湖のお土産、私からも差し入れがあって、さながら茶話会のような休憩時となりました(╹◡╹)

 後半は、雨の季節の風物詩、三善英史の「雨」でリスタート☔️  『雨に〜』と、高音域での歌い出しで始まる歌ですが、大ヒットしたこともあって皆さんよくご存知です。 独特の節回しで歌われるこの曲は、『演歌・アイドル歌謡』と云うジャンルに入るようですが、リリースされた1972年の日本レコード大賞・新人賞と、日本歌謡大賞・放送音楽新人賞を受賞しています。

 リクエストは「タッチ」 定期的にこの歌が歌いたくなられるのでしょうか? リクエスト者の男性と女性陣のスタンディング・パフォーマンスでノリノリで歌いました♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪
 1985年に同名アニメ『タッチ』のオープニングテーマ曲として使われましたが、「狙いうち」「サウスポー」などと共に、高校野球の応援歌としての定番曲で、時代を超えたロングセラーです。

 「恋のフーガ」 印象的なイントロとザ・ピーナッツの伸びのある歌唱で1967年の大ヒット曲。 作詞 なかにし礼、作曲 すぎやまこういち の楽曲ですが、大胆なアレンジを施した編曲の宮川泰こそこの曲の功労者でしょう。 (ハモリ姫不在で残念…(๑˃̵ᴗ˂̵)

 「夏の思い出」 音楽の教科書に掲載されているので、この歌を知らない人はいないでしょう。 1949年にNHKからの依頼で、作詞 江間章子、作曲 中田喜直の当時の黄金コンビによって作られた楽曲です。 NHKのラジオ番組『ラジオ歌謡』で、石井好子の歌唱で紹介されるや否や、瞬く間に人々の心をつかみ、歌詞にある『尾瀬』の人気も高まりました。
 『夢と希望のある歌を』と依頼された江間は、以前訪れた尾瀬で見たミズバショウの情景からこの詩を書いたそうです。 
 作曲を担った中田喜直ですが、簡単にできた最初の曲を聴いた母親から『それは、お粗末ではないですか。すぐ作り直しなさい』と言われ、練り直して出来上がったのが現在の「夏の思い出」だそうです。 お母様、慧眼(けいがん)の持ち主だったのですねʕʘ‿ʘʔ

 「耳をすましてごらん」 335歌集の大人気曲で、度々リクエストされます。 1972年の朝ドラ『藍より青く』の主題歌で、ドラマの脚本を担当した山田太一が作詞をしています。
本田路津子の澄んだ美しい声でヒットしましたが、合唱曲にもなって広く歌われています。

 「愛のメモリー」 1977年に、三浦友和と山口百恵の共演した、グリコアーモンド・チョコレートのCMで流れたことで人気が出た曲ですが、元は前年にスペインのマジョルカで開催された『マジョルカ音楽祭』への参加曲でした。
 同音楽祭は、当時注目されていたヨーロピアン・ポップス界の登竜門的存在で、審査員にはフランシス・レイ、 ポール・モーリア、 ミシェル・ルグランなど錚々たる面々が名を連ねていました。
 参加にあたり、スケールの大きな曲を目指すこととなり、歌唱は松崎しげるに白羽の矢が立ったそうです。
 作詞のたかたかしは『万葉集』の一節から、作曲の馬飼野康二は、ヘンリー・マンシーニの「ひまわり」の様な曲をイメージして楽曲が完成したそうです。 当初のタイトルは「愛の微笑み」でしたが、CM使用後に「愛のメモリー」に変更されました。 壮大な構想のもとに作られた曲だったのですね。 静かに語りかける様な出だしで始まり、サビでは一気に歌い上げる… 緩急に富んだ名曲です。

 「大都会」 「愛のメモリー」に負けずとも劣らぬ『攻めた』曲が続きます。 1979年のクリスタルキングのミリオンセラーですが、この年の『ヤマハポピュラーソングコンテスト』グランプリ、『世界歌謡祭』グランプリ・歌唱賞を受賞しています。
 ツイン・ボーカルの1人、田中昌之の高音で始まるメロディは、力強くかつ美しく響きます。 もう1人のボーカル、ムッシュ吉崎は低音で男っぽさを強調しており、田中の突き抜ける様なハイトーンとの対比も素晴らしい曲です。 (が… 1人で歌うのは、声量、カロリー共に消費量ハンパ無ぇ〜(@_@) )

 「シルエット・ロマンス」  この歌、久しぶりのリクエストでした。2023年に亡くなられた大橋純子さんのヒット曲です。 
 作詞 来生えつこ、作曲 来生たかお姉弟の楽曲ですが、恋する女性の繊細で複雑な感情を見事に表しています。 『ああ あなたに 恋心ぬすまれて…』の歌詞には、恋をせずにはいられない、感情のコントロールが上手くできない女心が窺えます。 『もっと ロマンス 私に仕掛けてきて…』は、相手に対してより強い愛情表現を求めているのでしょうか? よくよく読んでみるとけっこう官能的な歌詞ですが、徐々に気持ちの高まりを感じさせ、最後の転調部分でよりいっそう高揚させるメロディも秀逸です。
  本日お初参加のお客様からで、歌声サロンにはずいぶん前にラウムのイベントに参加されたことがあるそうで、お帰りの時に感想をお聞きしたら『とても楽しかった!』とのことで、嬉しく思いました。 

 「花と小父さん」  はまくらさんのニックネームで有名な浜口庫之助の作詞 作曲で、伊藤きよこでヒットした曲です。 
『小さい花に くちづけ』したのは『僕』なので、『小父さん』の気持ちだと分かります。 花の性別は分かりませんが、『私』と言っている擬人化された『花』は女の子のような気がしますね。 可愛らしい曲調のこの歌を、実はクレイジーキャッツの植木等も歌っています。 どちらかと言えば、伊藤きよこがカヴァーした感じです。 当時、C調で破天荒な歌ばかり歌っていた植木は、『このままだと普通の歌が歌えなくなるのでは』と悩んでいたらしいのですが、そんな彼にはまくらさんが、「花と小父さん」を提供したそうです。 ちょっと聴いてみたら、さすが、元々ジャズシンガーだった植木等ですから、甘い声で素敵な歌声です。

 「東京の花売娘」 終戦直後の1946年(昭和21年)に発表された、岡晴夫のヒット曲です。
明るく晴れやかに歌われ、戦後の復興期の人々に元気と希望を与えてくれた1曲です。
 『柳の辻で花を売る娘の姿』『ジャズが流れるホールの灯影』『アメリカ兵の影をお追う』などに当時の風景が垣間見えます。

 「小雨降る路」 コンチネンタル・タンゴの代表曲として有名な曲です。 ヘンリー・ヒンメル作曲で、シャンソンとしても認知されていますが、タンゴのリズムで情熱的に歌われるので、やはりジャンルとしては、アルゼンチン・タンゴに比べて品の良さが感じられるコンチネンタル・タンゴでしょう。

 ラストリクエストは、「アカシアの雨が止むとき」  1960年発売の西田佐知子のヒット曲です。 この歌の『アカシア』は『ニセアカシア』らしく、日本ではこの花が最初『アカシア』として紹介されたため、『ニセアカシア』が『アカシア』として定着してしまったそうですが、実は別物らしいです。 西田佐知子は最初この曲を歌うのに苦労していたそうですが、作詞の水木かおるから、この曲のモチーフが芹沢光治良の小説『巴里に死す』だと聞いて、パリの風景をイメージして歌うようにしたと、ご本人が語っています。 
 頽廃的のなムードのこの曲は、当時安保闘争に疲弊していた学生たちの共感も得たらしいです。

 この日は「椰子の実」で始めたこともあり、お別れ曲にも同じ唱歌「夏は来ぬ」を選び、お開きとしました。 このような唱歌を歌えるのも、歌声サロンの良いところです。 童心に帰り、清らかな気持ちで歌えますね(#^.^#)

 次回は6月28日。 もう明日に迫っています。 今後の予定ですが、また変則的で、7月5日の第1土曜日、12日の第2土曜日と、明日から3週連続で開催いたしますが、その後は8月9日まで1ヶ月近くお休みになりますので、お間違えなき様ご確認よろしくお願い致します。
 常より早い梅雨明けも間近ですが、例年よりも猛暑の訪れも早く、厳しい暑さに悩まされますが、水分・睡眠・栄養をたっぷり摂って、暑さに負けないよう、元気に歌ってまいりましょう♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪
 (3週連続開催… と云うことは… ブログ原稿も3週連続で執筆することに(^◇^;)
 がんばれ!私 o(^-^)o(自分を叱咤激励)

では、明日お待ちしています。お気をつけていらして下さいね。

                             神田陽子



 
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