2024年6月21日金曜日
土曜夜の歌声サロンラウム~ 6月8日のご報告~ 神田陽子

  この日も常連の皆様中心に多くのお客様に来て頂き、ひと時を歌の世界に遊びました。


 『これ』がひと際美味しい季節と云うことで、ファーストソングには「アイスクリームの歌」を選びました🍨  『王子様でも王女様でもとても食べられないアイスクリームを、庶民の私たちが召し上がる』 そんな発想が愉快な童謡です。 

 リクエスト1曲目は「みんなのうた」 スローテンポのゆったりとした曲調のこの曲は、作者の原田義雄氏が、1977年に愛知県で開かれた『日本のうたごえ祭典』に参加して生まれた歌です。 何千人もの人々が総立ちになって肩を組み歌い交わした感動から、『いつかまた会おう〜』のサビが生まれたそうです。

 「初夏の雨」 この季節にぴったりの中田喜直の名曲です。 余韻を残した旋律を通して、切ない想いが伝わってくる気がします。

 「ドリゴのセレナーデ」  イタリア人作曲家 リッカルド・ドリゴの曲で、美しいメロディで有名ですが、元はバレエ曲「百万長者の道化師」の中の1曲でした。 
 ドリゴはロシアで40年以上を過ごし、国立バレエ団の指揮者・作曲家の地位に就きましたが、晩年は故郷イタリアのパドヴァへ戻り、地元の劇場のためのバレエ作品をいくつか作曲しています。

 「生きがい」 1970年発売の由紀さおりのシングル。 別れた男女の物語が女性の中ではまだ続いている……途中に入るセリフ部分からもそれが窺える曲です。

 「地上の星」 先ごろ復活したNHKのドキュメンタリー番組『プロジェクトX〜挑戦者たち〜』の主題歌で、作詞 作曲の中島みゆきが力強く歌っています。
 『地上の星』とは、地球の上で頑張って生きている、名もなき人々を象徴している様で、『プロジェクトX』のプロデューサーが、直々に中島みゆきに依頼して実現した曲です。

 「手のひらのうた」 うたごえ運動でよく歌われてきた様ですが、坂本九ちゃんもポップなアレンジで歌っています。 525歌集の埋もれた名曲を発掘して下さるリクエスト者のリードで歌いました。 覚えやすいメロディで、明るい曲調の歌です。

 「昴」 先年亡くなった谷村新司さんの名曲です。 お久しぶりの男性のお客様からのリクエストでしたが、ご本人の朗々たるお声が響いていました。

 「おさななじみ」 作詞 永六輔、作曲 中村八大の名作で、幼馴染みの男女が結婚して家庭を持つまでのストーリーが、10番までの歌詞で綴られています。
 私にも何人か幼馴染みがいますが、どれだけ歳をとっておじいちゃん、おばあちゃんになろうが、『○○ちゃん』と呼び合えるのも幼馴染みの特権では無いでしょうか?

 「茶摘」 初夏に見られる茶摘みの光景を歌っています。 1912年(明治45年)に刊行された『尋常小学唱歌第三学年用』が初出で、2007年に『日本の歌百選』に選定されています。
 女の子なら誰しもこの歌で『せっせっせーのよいよいよい』と手遊びをしたと思いますが、この手遊びでの繰り返し動作は、茶葉を摘む手つきを真似たものとも言われているようです。

 「いい日旅立ち」 一年を通して人気のある曲です。 谷村新司 作詞 作曲で、山口百恵 歌唱でヒットしましたが、先日テレビ番組で『旅に出たくなる曲』の1位に選ばれていました。
 歌詞の『日本のどこかに 私を待ってる人がいる』が、旅先での出会いを予感させ、旅に出たくなりますね。

 「夏の日の思い出」 1965年に、ハワイアン歌手 日野てる子が発表したシングルで、ミリオンセラーを記録する大ヒット曲となっています。
 冬の浜辺で夏の日の恋を思い出す女性の心情を描いている佳曲ですが、美しいメロディと切ない歌詞が大人のムードを醸し出しています。

 「水色のワルツ」 高木東六氏の作曲で、二葉あき子が歌った歌謡曲ですが、クラシカルな雰囲気の漂う格調高い曲です。 
 元々東京音楽学校(現・東京藝術大学音楽学部)ピアノ科出身で、パリ音楽院で作曲も学んだ高木氏は、山田耕筰氏の勧めで作曲家に転向したそうですが、この曲によるピアノ用の変奏曲を作曲しています。

 ここで前半終了。
休憩中にお客様からの差し入れのチョコレートを頂きました。
( ◠‿◠ )

 先日、NHKの『あさイチ』で、『自分応援ソング』の特集をしていました。 ご覧になった方もいらっしゃるのでは?
 たくさんのファックスが来ていましたが、「上を向いて歩こう」「365歩のマーチ」のような定番曲から、「それが大事」「何度でも」「どんなときも。」「瑠璃色の地球」「Best Friend」等、ラウム歌集に入っている曲も多く見られました。
 私がへこたれそうな時に力を貰える曲は、松山千春の「君を忘れない」です。テレビドラマ『みにくいアヒルの子』の主題歌で、先生から生徒へ送る言葉として書かれたものでしたが、心に刺さるフレーズがいくつかあります。
 『どうして生きているの?』『答えを急ぐことはない』『何度だって立ち上がろう』『恐れるものなどないさ』『自分自身愛するように』『生きたい 人を愛したい 命ある限り』
 シンプルな言葉ばかりですが、生きていく上で大切な事ばかりでは無いでしょうか?
335歌集に入っているこの曲を後半の紹介曲として歌いました。

 リクエストは「Time goes by」 1998年リリースの、Every Little Thing 8枚目のシングルで、ミリオンセラーを達成した最大のヒット曲です。 
 冒頭の『wow wow wow…』をいかに感情を込めて歌えるかが重要と、カラオケで歌う際のポイントとしてボーカルの持田香織さんが語っています。

 「われは海の子」 誰もが知っている夏の唱歌の代表曲ですが、作詞 作曲は不詳と云う不思議な曲です。 1910年(明治43年)に、『尋常小学読本唱歌』で発表されました。 525歌集には5番まで載っていますが本来は7番まであります。 
 難解な言葉が多いために一時期共通歌唱教材から外されましたが、依然人気が高いこともあって、1990年(平成2年)から教科書に復活しました。
 
 「からたちの花」 作詞 北原白秋、作曲 山田耕筰の格調高い歌曲です。 雑誌『赤い鳥』で発表された詩にメロディを付け、ジャンル的には童謡に入っていますが、3拍子と2拍子が目まぐるしく入れ替わり、旋律も微妙に異なっていきますので、歌うには声域的にも技術的にもかなり難度の高い楽曲です。リクエスト者のソプラノでリードして頂きました。

「さらば青春」 小椋佳の初期のフォークソングで、「しおさいの詩」と共に1971年にリリースされました。 『青春』の葛藤に決別するような歌詞ですが、ミディアムテンポで軽快に歌っています。 『たわむれの 口笛を吹く』と云った歌詞に、後のワードセンスの片鱗が窺えます。

 「夢みる想い」 近ごろ度々リクエストされる、緩やかな曲調のバラードです。イタリア語の「ノ・ノ・レタ」としても知られています。

 「私の愛した街」 この曲をお好きなお客様が多くよくリクエストされるので、皆さんしっかり歌われていました。 アイルランドの楽曲で、ゆったりとしたメロディは穏やかな心地にしてくれますが、この歌の背景には1972年に北アイルランドのロンドンデリーで起きた『血の日曜日事件』と云う悲惨な歴史があります。 
 1975年第5回ポリティカル・ソング・フェスティバル(ベルリン)に参加した、横井久美子さんが持ち帰って歌詞を付けたそうです。

 「荒城の月」 夭折の作曲家 瀧廉太郎が作り、日本で作曲された初めての西洋音楽の歌曲とされていて、歴史的に重要な曲です。 土井晩翠が七五調で書いている歌詞は、悠久無常の哀愁を詠み表した名作と高く評価されています。

 「ここに幸あり」 豊橋市出身の大津美子さんが、1956年(昭和31年)に同名映画の主題歌として歌いました。 長く結婚式の定番曲としても歌われてきましたが、近頃は他の曲に取って代わられた感がありますね。

 「学生街の喫茶店」 この曲も当サロンでは人気曲の1つです。 学生時代に通った喫茶店で時の流れを感じる…そういう事ってありますね、としみじみ思う訳ですが、私の学生時代はちょうどインベーダーゲームが流行った頃で、どこの喫茶店でもテーブルがそのままゲーム機になっていて、コーヒー1杯でねばっている学生だらけでした(笑)

 「見上げてごらん夜の星を」 この曲も最早日本のスタンダードソングでしょう。『自分応援ソング』にもエントリーできる名曲ですね。 『手をつなごう ぼくと…』の歌詞は、優しさと力強さを感じさせてくれます。

 「木綿のハンカチーフ」 太田裕美の1975年のシングルであらゆる世代に人気があります。 男女の対話形式の歌詞は珍しく、男性女性の言葉を交互に歌うスタイルはユニークでしたが、太田裕美の透明感のある声でヒットしました。 
 作詞 松本隆、作曲 筒美京平のコンビは、その後「赤いハイヒール」「しあわせ未満」等で太田裕美の楽曲を手掛け、歌謡曲とフォークソングの橋渡しを行ったと言われています。

 「帰れソレントへ」 これもいろんな方がリクエストされて、当サロンの人気曲ですが、特に男性でお好きな方が多いですね。 曲の最後で『かえ〜れ〜よ〜!』と、リクエスト者に高らかに歌って頂きました。

 ラストソングには、今日もMr.Mへの応援ソングでシャンソンを選びましたが、曲が「ろくでなし」では嬉しく無いかも?(๑>◡<๑) この曲が届いたら、Come back soon !

次回は6月22日。 遅れている梅雨入りの予報が出ていますが、大雨にはならない様に祈るばかりです。 
 
 皆様のお越しをお待ちしています♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪

神田陽子



 
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