2026年9月12日土曜日
土曜夜の歌声サロンラウム~ 26年8月22日のご報告~ 神田陽子

  横浜高校が優勝の最有力候補との大方の予想を裏切って、智弁和歌山が健大高崎を4−3で下し優勝したこの日、残暑厳しい中、来てくださった皆さんで土曜歌声を楽しみました♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)


 ファーストソングには 井上陽水の「少年時代」を選びました。
もはや日本のスタンダードとして定着しているこの曲は、藤子不二雄A氏の漫画が原作の同名映画の主題歌として作られましたが、随所に陽水の造語が散見されます。 『風あざみ』『宵かがり』『夢花火』などがそうですが、卓越した陽水のワードセンスが窺えます。 私はサビの最後の部分『夢はつまり 想い出のあとさき…』と云うフレーズがとても好きです。 『つまり』の位置が絶妙です( ◠‿◠ )

 リクエストは 「いつかある日」 原詩の作者 ロジェ・デュプラはフランスの登山家でしたが、ヒマラヤの高峰ナンダ・デヴィにアタック中消息を絶ちました。享年30歳の若さでした。 日本語歌詞を書いたのは、小説家で登山家の深田久弥。 彼は登山家のバイブル『日本百名山』の著者として有名です。
 1人の山男が万が一山で命を落とした時の、両親 妻、息子たちに宛てた遺言のような歌詞です。 作曲は、英語教師で登山家の西前四郎。 曲に関わった全ての人が登山家であるところに『山』へのロマンが感じられます。
 『ケルン』は『記念碑・墓標などとして積み上げた石』 『フェース』は『急峻な平面状の岩壁』 『テラス』は『岸壁の途中にあるちょっとした平らな部分』 『ピトン』はドイツ語の『ハーケン』と同じで、『岸壁の割れ目や氷雪に打ち込む釘』 登山用語が散りばめられた歌詞に、山男の姿が重なります。

 続いて出されたのは、山の抒情歌「山小屋の灯」 登山電車の歌「フニクリフニクラ」 『山』に因んだ曲が続きました。 どちらもよくリクエストされる明るい曲調の人気曲です。

 「サルビアの花」 かなりお久しぶりのリクエストでした。 この歌も根強い人気がありますが、歌うのにはなかなか難しく、洒落たメロディへの言葉の乗せ方に苦労します。 元々は、作詞 相沢靖子、作曲 早川義夫の楽曲で、早川が1969年に発表した彼のソロ・デビュー・アルバム『かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう』に収録され、その後1971年にヤマハポピュラーソングコンテスト(通称ポプコン)の前身’71作曲コンクールで、オフ・コースの歌唱により入賞したそうです(これは初耳でした😳)。 さらにラジオ番組『コッキーポップ』で広く知られるようになり、多数カヴァーされましたが、その中で最大ヒットとなったのは、青山学院大学の女学生トリオ『もとまろ』バージョンでした。 私もそうですが、皆さんの中にもこの『もとまろ』で「サルビアの花」を知った方、多いのではないでしょうか? 
 歌詞は、他の人のもとへ嫁ぐ元の恋人への未練、泣き言が綴られていて、美しい旋律とはミスマッチのようにも思えますが…  振られた男性の一方的な気持ちなのかと思いきや、『とびらを開けて 出て来た君は 偽りの花嫁…』とあるので、もしかしたら女性の方も意に染まぬ結婚だったのかも知れません^ - ^

 岐阜からサプライズ参加でいらしたお客様より「山の煙」 NHKの『ラジオ歌謡』として放送され、伊藤久男が優しく伸びやかに歌った叙情的な歌謡曲です。 作曲の八洲秀章は、「あざみの歌」や「さくら貝の歌」なども手掛けています。

 『山』が続きましたが、お次にリクエストされたのは「海に来たれ」 原題は「Vieni  sul  Mar」で「海はまねく」とも呼ばれるイタリア(ナポリ・ヴェネツィア)民謡です。 原曲は、船乗りが女性に熱い想いを寄せるラブソングですが、NHK『みんなのうた』や、音楽の教科書に合唱曲として歌われているものにはロマンス的な要素は無いようです。

 「坊がつる讃歌」 「知床旅情」 両曲ともご当地ソングとも呼べそうな、その当地の自然を織り込んだ歌詞が素敵です。 『坊がつる』は、大分県竹田市にある標高約1,200メートルの九重連山に囲まれた広大な中間湿原で、『知床』は、北海道東部の斜里町と、羅臼町にまたがるオホーツク海の南端に突出した半島です。 奇しくも南と北の歌が続けて出されましたが、どちらもゆったりとしみじみした曲調で、歌っていると心地良い気分になれますね( ◠‿◠ )

 「私の愛した街」 1972年1月30日に、北アイルランドのロンドンデリーで起きた『血の日曜日事件』をテーマにしたこの曲、私はラウムで知りましたが、他にもそんな方がいらっしゃるのでしょう。この曲をリクエストされるお客様が増えている気がします。 日本へは横井久美子さんと云う方が日本語の歌詞を付けて広めました。 緩やかに流れる美しい旋律にのせて、日常を奪われた悲しみ、平和への祈りが歌われています。

 「未来へ」 Kiroroの2枚目のシングルで1998年にリリースされていますが、ボーカルの玉城千春がこの曲を作ったのは中学3年の時だと云うことです。 若干15歳の時に作られたとは思えない完成度で、瑞々しい感性が溢れている素晴らしい1曲です。 合唱曲としても音楽の授業で採り入れられて来ましたが、この日はハモリ姫の素敵なハーモニーで花を添えて頂きました(⌒▽⌒)🎶

 スタッフからの紹介曲を2曲。 ロシア民謡「すずらん」と、ピンクレディーの「サウスポー」 「すずらん」は軽やかなメロディに『ランディシー ランディシー』と繰り返されるフレーズが印象的です。
 日本ではダーク・ダックスが歌ってヒットさせました。 「サウスポー」はいまだに甲子園の応援曲としてもよく使われているので、熱戦の続いていたこの日まで度々聴いて耳に残っていました(╹◡╹)
アップテンポの曲を、ピアニストのリードでノリノリで歌いました
٩( ᐛ )و🎶

 ここで前半終了です。 いつもの如く、差し入れを頂きながらおしゃべりタイムに( ◠‿◠ )

 後半はMr.Mによる洋楽紹介コーナーでリスタート。 洋楽歌集100より、この日の曲は「The  Shadow of Your Smile (いそしぎ)」 1965年のアメリカのドラマ映画の主題歌で、この曲は第38回アカデミー賞の『歌曲賞』を受賞しています。 1966年の第8回グラミー賞では『最優秀楽曲賞』も受賞しました。
 映画の原題は『The Sandpiper』で、これは鳥の『鴫(しぎ)』のことです。 邦題の『いそしぎ』は『磯しぎ』だったのですね🐦 言葉の響きが何となくロマンティックに聞こえませんか?(*^_^*)💕 主演のエリザベス・テイラーとリチャード・バートンは当時夫婦で、この映画は結婚後初の共演作でした。『いそしぎ』は、ヒロインが海岸で保護した幼鳥のことだそうです。 
 主題歌の「The Shadow of Your Smile」は、別名「Love Theme from “The Sandpiper” (『いそしぎ』の愛のテーマ)』とも呼ばれています。
 直訳すれば『あなたの微笑みの面影』 『The shadow of your smile when you are gone…( あなたが去った時の微笑みの面影は…)』『Will color all my dreams and light the dawn…『私の全ての夢を彩り、夜明けを照らすだろう…)』 彼女の去り際の微笑みが忘れられずに、ラストフレーズにも『I will be remembering  The  shadow of your smile(私はあなたの微笑みの面影を、思い出しているだろう)』とタイトルが歌われます。 切なく美しいメロディラインにうっとりと聴き惚れてしまう名曲です。

 リクエストは同じく100歌集より「Fascination(魅惑のワルツ)」 元は1904年にパリのカフェのオーケストラ用に、イタリアの作曲家フェルモ・ダンテ・マルケッティが書いた作品で、フランス語の歌詞が付けられシャンソンとしてヒットしました。
 その後1954年にディック・マニングが英語歌詞を書き、1957年公開の映画『昼下がりの情事』の主題歌として使用され、リバイバルヒットしました。 美しい旋律はインストゥルメンタルで演奏されることも多く、ムード・ミュージックの定番となっています。 ヴォーカル物としても数多くのアーティストが歌っており、日本では美空ひばりが見事な英語でカヴァーしています。 
 オードリー・ヘプバーンとゲイリー・クーパーの主演映画『昼下がりの情事 (Love in the Afternoon )』では、この曲が効果的に使われて、映画の大ヒットに貢献しました。 
 フレーズで印象的なのは、最初は『Just a passing glance (通りすがりにちょっと見ただけ)…』『Just a brief romance (ほんの束の間の恋)…』だったのに、最後は『Fascination turned to love (ときめきが愛に変わった)』となっていくところでしょうか?

 今宵は『山の気分』のお客様より「山の友よ」 別名は「山の友に寄せて」とも言われる曲で、多くの登山者に愛唱されてきた山岳歌曲(山の歌)です。
かつて共に厳しい登山に挑み、苦楽を共にした『岳友(がくゆう)』たちとの思い出を懐かしみ、またその友たちの今を想うノスタルジックな内容になっています。 成城大学山岳部の山小屋『虹芝寮(こうしりょう)』の寮歌・小屋ソングとしても知られています。

 「ケ・サラ」 「出発(たびだち)の歌」の2曲を続けて歌いました。 どちらも穏やかな歌い出しから、徐々に盛り上がって、ラストでは大声量で歌い上げる曲調が似ています。 525歌集の「ケ・サラ」は岩谷時子の訳詞ですが、「出発の…」の上條恒彦は、荒井基裕バージョンの「ケ・サラ」をカヴァーしています。

 「心の瞳」 坂本九さんの1985年5月にリリースされたシングル「懐かしきlove-song」のカップリング曲でした。 けれど、九ちゃんは同年8月12日に起きた日航機の事故でこの世を去りました。 まさかそんな事が起こるとは想像すらしてなかったでしょうが、この曲には人生を共に歩いてきたパートナーへの想いが溢れていて、亡き人からのメッセージにも聞こえてしまいます。 
 『たとえきのうを懐かしみ ふり向いても それは歩いてた 人生があるだけさ…』と語り、『愛のすべて 時の歩み いつもそばで わかち合える…』
『心の瞳で 君を見つめれば…』と結ばれています。 これは、姿は見えなくても『心の瞳』で見つめれば、いつもそばにいることが感じられる、と云う意味にも受け取ることができませんか?

 「惜別の歌」 「二人でお酒を」 「山のかなたに」 「さんぽ」の4曲を続けて歌いました。  「惜別…」は、島崎藤村が歌詞を書いており、文学的な趣きが漂う1曲です。 「二人で…」は、梓みちよの大胆なポーズでの歌唱も話題になりましたが、この人の歌の上手さが引き立つイメチェンの曲となりました。
 「山の…」は作詞 西條八十、作曲 服部良一、歌唱 藤山一郎の楽曲で、昭和25年公開の同名映画『山のかなたに』の主題歌です。 本来4番まであるのですが、525歌集には3番が割愛されています。
参考までに載せておきます。

  3 赤いキャンプの 火を囲む
    花の乙女の 旅の歌
    星が流れる 白樺こえて
    若い時代の 朝が来る


「さんぽ」は、ジブリのアニメ映画『となりのトトロ』のオープニングテーマで、多くの幼稚園・保育園や小学校の音楽の教科書に採用され、国民的な動揺として人気があります。 久石譲の手掛けたメロディはいわゆるサビ頭で、『歩こう 歩こう…』と軽快なリズムで始まりますが、途中『さかみち トンネル…』ではマイナーコードで少し寂しい気分にさせます。 そしてラストは『友だちたくさん うれしいな…』と明るく締めくくっています(^∇^)

 ラストリクエストは、この先外国滞在のためしばしお別れのハモリ姫より。 皆さんの『お元気で』『待ってます』のはなむけの言葉に応えて、「また逢う日まで」をリクエスト。 楽しく、賑々しく歌いお餞別の代わりとなりました╰(*´︶`*)╯🎵

 この日のラスト・ソングは、Mr.Mの選曲で「愛の讃歌」 ドラマティックに、情熱的に歌ってお開きとなりました。

 次回は3週間後の9月12日です。 酷暑の夏もそろそろ終わって欲しいですね…と思っていたら、これを書き始めた8日のこと。 名古屋市内は未曾有の豪雨に襲われて大変な事態になってしまいました☔️☔️☔️   皆さん、大丈夫でしたか? アッという間に増水した市内の川が激流と化し、轟々(ごうごう)と流れ、氾濫する様は本当に恐ろしかったですね😱 自然災害の恐怖を目の当たりにして、改めて自然を侮ってはいけないと強く戒めましたΣ(-᷅_-᷄๑)

 ずっと雨続きで気持ちも落ち気味ですが、歌ってパッと憂さを晴らしましょう٩( ᐛ )و🎵  けれど、ご自身の体調ももちろんですが、お天気も常に考慮され、くれぐれもご無理の無いご参加をよろしくお願い致します🙇‍♀️   

                                          神田陽子



 
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