2024年5月24日金曜日
土曜夜の歌声サロンラウム~ 5月11日のご報告~ 神田陽子

   GWも終わり日常が戻ったようでしたが、世間ではこの日までロングバケーションを享受していた方々もあるようで…(羨ましい気もしますが、そんなに休んだら日常に返れるのか?)


 さて、そんな5月最初の土曜歌声には何年かぶりのお客様もいらして、ご常連の方々と交流しながら、皆さんといつもの如く愉快に歌いました。

  翌日が『母の日』と云うことで、「母さんの歌」で歌い始めました。 
 母を題材にした歌では最も有名だと思われるこの歌ですが、1956年に『うたごえ新聞』に発表されました。
 作詞 作曲の窪田聡氏は、開成高校卒業後大学進学せず、文学を志して家出、埼玉県で『うたごえ運動』の中心として活動していたそうです。
 その『うたごえ運動』を通じて全国の歌声喫茶に広まり、のちにダークダックスやペギー葉山が歌ってヒットさせました。
 その後NHKの『みんなのうた』で放送されたり、音楽の教科書にも度々掲載されたことで広く知られるようになりました。 意外と新しい歌だったのですね。
 
 リクエスト1曲目は何年かぶりのお客様より、梓みちよの「二人でお酒を」 こちらも久しぶりに歌う曲でしたが、大ヒットしたこともあり皆さんよくご存知でした。 「こんにちは赤ちゃん」のイメージを脱却したかった梓みちよの真骨頂で、その後の「メランコリー」に続く大人のムードの曲です。

 「恋人もいないのに」 女性フォークデュオ 『シモンズ』のデビュー曲で、透き通った声のハーモニーが素敵な1曲です。 
 『シモンズ』の名前は、2人がファンであった『Simon & Garfunkel』の『Simon』をローマ字読みにしたものだそうで、彼ら同様美しいハーモニーを売りにしています。
 100曲を超えるCMを歌っていますが、なかでも『ほら チェルシー もひとつ チェルシー』でお馴染みの、明治のチェルシーのCMソングは有名ですね。 今回フルバージョンで聴いてみましたが、爽やかな気分になれること請け合いです( ◠‿◠ )

 「季節の中で」 松山千春のヒット曲ですが、静かな出だしから一転力強くサビに入り、テンポアップしていく変化に富んだ曲調が魅力的な1曲です。

 「スワニー河」 フォスター作曲のアメリカのフォークソングですが、日本では「故郷の人々」の題名で小学校の音楽教科書に掲載されていました。 こちらの歌詞は、勝承夫訳詞で、『はるかなるスワニー河 その下(しも)』で始まり、私もこちらで覚えていました。

 「線路の仕事」 メロディを聴いて、皆さん思わず「ああー」ともらされましたが、日本では「線路はつづくよどこまでも」で知られている楽曲です。
 原曲は「I’ve been Working on the Railroad 」で、鉄道建設に携わっていた労働者の目線で歌われています。 「線路の仕事」では、津川主一はこれを踏まえて歌詞を書ています。
 それに対して「線路はつづくよどこまでも」では、労働色は一切無くなって、楽しい汽車の旅の歌になっています🚂

 「夏の思い出」 私の同級生からのリクエストでしたが、今年の夏はまだ来ていなくても、今まで過ごして来た夏の、数々の思い出が甦って来ますね。

 「あなたが夜明けをつげる子どもたち」 度々リクエストされるこの曲ですが、心にしみ透る歌詞と穏やかなメロディの癒し系ソングです。 打ちひしがれた人々を励ます応援ソングとしても歌われています。 リクエスト者のリードで歌い、温かい気持ちになれました。

 「五月のバラ」  この季節ぴったりのリクエストでした。 街を歩けば、今を盛りとバラが咲き誇っています。 大輪の華やかなバラから、一重の慎ましいバラまで本当に種類の多い花ですが、『プリンセスミチコ」をはじめとする、皇族の女性の名を冠した種類も多々あります。
 
 「おおカリーナの花が咲く」 私はお初曲でしたが、リクエスト者が見事に歌われてリードして下さいました。 まだまだ未知のロシア民謡がたくさんあるので、リクエストして頂いて覚えていきたいと思います。

 「見上げてごらん夜の星を」 これも私の同級生からのリクエストでした。 (この日は高校の同級生が2人来てくれて嬉しかったです(*≧∀≦*)
  故 坂本九ちゃんが歌ってヒットしましたが、元は1960年初演のミュージカル『見上げてごらん夜の星を』の劇中主題歌だったそうです。 その後、災害が起きるたびに復興の応援ソングとしても歌われて来ましたが、 フォーリーブス、DEEN、ゆず、平井堅、槇原敬之らの若いアーティストたちがカバーして現在に歌い継がれています。

 「背くらべ」 幼い時、背の丈を柱に印したことはありますか?  
 「柱に傷を付けるなんて、もっての外」と言うに決まっている、綺麗好きで神経質な父親の元で育った私は、残念ながらありませんが…(^_^;)
 古き良き時代の季節の風物詩に、仲の良い兄弟の姿が見えるような歌ですね。

 「コザックの子守歌」  綺麗なメロディのロシア民謡です。 日本語では525歌集の津川主一の歌詞や、度会祐一訳の「眠れや愛し子 安らかに」で始まる歌詞が歌われていて、『世界子守歌集』にも必ず収録されているそうです。

 「蒼い星くず」  作曲と歌唱の加山雄三主演の『アルプスの若大将』の挿入歌で、苗場のホテルでブルージーンズをバックに歌いました。 但しこの時にはブルージーンズのリーダー 寺内タケシは出演していなかったそうです。

 ここで前半終了。 休憩タイムに入りました。

 後半も母をテーマにした、さだまさし「無縁坂」を選んで歌いました。  じっと耐え忍ぶ「昔の母」の姿が描かれていますが、時代は変わっても「母」の本質は変わらないと思います。(何も言わずじっと耐え忍んではいないでしょうが… ^_^)

 リクエストは、「愛の水中花」 今やデンとした女傑の役が多い松坂慶子さんの若かりし頃のヒット曲で、同名ドラマの主題歌でした。 妖艶なバニーガールに扮した彼女は、マリリン・モンローの「帰らざる河」のように、語るような歌い方をしたかったとのことです。
 作詞は、直木賞作家の五木寛之氏。 『青春の門』など多くのベストセラーを世に出している小説家ですが、音楽番組の制作に携わったり、童謡や主題歌の作詞も80曲ほど書いている多才な人です。

 「どうぞこのまま」 アンニュイなムードの漂う洗練された曲ですが、歌うのはなかなか難しく、キイも合っていなかったので再挑戦したいと思います。 
 作詞 作曲 歌唱の丸山圭子は今年70歳を迎えましたが、多くの歌手に楽曲を提供したり、洗足学園音大の客員教授として、レッスンや講義も受け持っていました。

 「心もよう」 近頃度々リクエストされる井上陽水の4枚目のシングルです。 美しい日本語を駆使して作られた歌詞が心に響きます。 

 「色づく街」 シンシアこと南沙織の代表曲ですが、歌詞の『青い枯葉』の存在を「そんな物は無い」と揶揄されたことも。 実際『青い枯葉』は存在するそうです。 
 女性からのリクエストでしたが、この曲を大好きな男性のお客様も熱唱されていました。

 「宗谷岬」 ダ・カーポの歌でよく知られていますが、オリジナルは1972年(昭和47年)に発売され、歌っていたのは黒木真里(まこと)と云う歌手でした。 その後『みんなのうた』でダ・カーポが歌って人気が出ました。 他にボニー・ジャックス、千葉紘子、芹洋子らがカバーしています。 北国に来た遅い春を爽やかに歌っています。

 「そんな町を」 希望に満ちた明るい曲調の1曲です。 リクエスト者があたかも手話のようなハンドジェスチャー付きで、楽しくリードして下さいました。 

 「アニソンです。」と、ちょっぴり照れくさそうに出された曲は「キャンディ・キャンディ」 私もこのアニメ(と言うか原作漫画)の大ファンでした。 バロック音楽のようなイントロが素敵なこの曲も大好きです。

 「母」 作詞は、美人画を多く描いて有名な竹久夢二。 詩人として小唄集や詩集も出していますが、そんな夢二の「母」は、五七調の調べが美しい曲です。 子をいつまでも待っている母の姿が、切なく甘やかな気持ちにさせてくれます。

 「上を向いて歩こう」 坂本九ちゃんの代表曲で、世界的なメガヒット曲です。 センチメンタルな気分になっても、また前に向かって歩いて行ける、そんな人生の応援歌ですね。

 「ブルー・ライト・ヨコハマ」  いしだあゆみの26作目のシングルで、1968年にリリースされています。 覚えやすい歌詞とメロディで大ヒットし、150万枚を超えるミリオンセラーとなり、彼女の代表曲となりました。

 「帰れソレントへ」 カンツォーネの有名曲の1つで、当サロンでも人気のリクエスト曲です。 リクエスト者の朗々たる歌声でリードして頂きました。 
 原曲は1902年にソレントを訪れた、時の首相ジュゼッペ・ザナルデッリのために作曲されました。 和訳は何種類かあるそうで、525歌集の徳永政太郎の他、芙龍明子や訳者不明の歌詞もあるみたいです。
 1960年に、エルヴィス・プレスリーが「Surrender」と云うタイトルで英語で歌っていますが、ポップなアレンジで、プレスリー独特の甘い歌い方で魅せています。
 〝surrender “は、「降伏する」と云う意味なので、『俺に降伏してくれ』とチャーミングボイスで歌われて、「参った〜❤️」となった女性が続出したことでしょう。

 ラストリクエストは「22歳の別れ」 作詞 作曲は伊勢正三で、『かぐや姫』時代のアルバム用に作られた楽曲ですが、解散後に作ったフォークデュオ『風』で、伊勢正三自身が歌っています。
 ドラマ『昨日、悲別で』のエンディングテーマで使われたのは、かぐや姫バージョンの物です。 

 お別れの曲には「ハナミズキ」を選びました。 この季節の花であり、歌詞に『母の日』が入っているのでタイムリーな1曲です。

 次回は5月25日。 もう明日に迫っています。 このブログがいかにギリギリに書かれているかは毎度のことで、私自身も呆れてしまいますが…m(_ _)m

 ここ数日は暑い日が続いていますので、来たる夏の猛暑を想像するだけでうんざりですが、そんな事はひとまず考えずに元気出して歌いましょう٩( ᐛ )و🎶🎶

神田陽子



 
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