2024年5月9日木曜日
土曜夜の歌声サロンラウム~ 4月27日のご報告~ 神田陽子

 ゴールデンウィーク前半の初日に当たるこの日は、ご常連の皆様で賑わいました。
 新緑を思わせるお洋服の方が数名いらしたので、あやかって「緑のそよ風」を選びファーストソングとしました。
 明るいメロディにのって、歌詞が紡ぐ風景が目に浮かぶ歌です🌱🌱🌱

 リクエスト1曲目は「街の小さな靴屋さん」 珍しいリクエストでしたが、軽快なこのメロディは誰もが聴いたことがあるのでは?  原曲はシャンソンで、1953年にフランシス・ルマルクが作詞、歌っています。 
 日本では、ペギー葉山さんがカバーして『みんなのうた』で歌っていますが、525歌集には2番のみ収録されています。1番の歌詞もよく知られているので、下に載せておきます。

  
      町の小さな くつ屋さんは
      いつきても いそがしそう
      朝から晩まで 休みなく
      そらハイヒール おつぎはシューズ
      お店は 小さいけれど
      とてもシックで スマートで
      だから町じゅうの むすめさん
      遠くから やってくる
      (私によく似合う、、、)


 「ウラルのぐみの木」 度々リクエストされるロシア民謡です。 切ない旋律と歌詞が心に響くこの歌を、リクエスト者がソフトボイスでリードして下さいました。

 「春の日の花と輝く」 優しいメロディが日本人の感性に合うアイルランド民謡の中でも、癒し系の旋律と堀内敬三氏の文語調の歌詞が素晴らしいこの曲。 度々リクエストされますが、原題は「Believe Me, if All Those Endearing Young Charms」と言いますが、ハーバード大学の卒業式歌「Fair Harvard」にもなっていて、卒業式で歌われるそうです。

 「亜麻色の髪の乙女」 これも人気曲のひとつですが、曲の最後にドビュッシーの同名曲のワンフレーズが入るのは、我がピアニストのオリジナル。 いつか全曲披露して欲しいものですね🎹

 「パリ野郎」 1955年制作の同名の映画の主題歌で、アップテンポのシャンソンです。 リクエスト者にリードして頂きましたが、なかなか難しかったのでまた勉強しておきます。
  ちなみにフランス産焼酎『パリ野郎 25度』と云う名のお酒もあるみたいです🍶

 「気球にのってどこまでも」 元々は合唱曲で、1974年の『第41回NHK全国学校音楽コンクール』小学校の部の課題曲でした。
 曲中に手拍子も付いて「ランラン、、、」明るく元気な曲調の歌です。  

 「異邦人」 1979年リリースの久保田早紀のミリオンセラー楽曲で、多くの歌手がカバーして歌い継がれています。当歌声サロンでも人気曲のひとつです。
 副題が「〜シルクロードのテーマ〜」と付いていて、砂漠を行くラクダの隊商が印象的だった、三洋電機のCMに合わせたエキゾチックなムードの曲です。

「初夏の雨」 情緒的な雰囲気が漂う歌詞を、中田喜直の余韻を残す旋律が絶妙に引き立たせています。

「カタリ・カタリ(Core ‘Ngrato)」 この歌もお得意曲のひとつになっているリクエスト者に情熱的にリードして頂きました。

 「長い髪の少女」 1968年リリースのザ・ゴールデン・カップスの3枚目のシングルです。 グループサウンズ全盛期の曲ですが、作曲は鈴木邦彦氏で歌謡曲の要素も入っている1曲です。

 この日もお手伝いに来て頂いた池辺御大より「星の界(よ)」 原曲は讃美歌「いつくしみ深き友なるイエスは」と云うものですが、杉谷代水氏による日本語の歌詞は高尚かつ難解です。 美しい旋律はしみじみと心に沁みていきます。

 ここで前半終了。 
 三重県からのお客様より『絲印(いといん)煎餅』と云う伊勢のお土産を差し入れて頂きました。 
 三重県出身の私も初めてのお菓子でしたが、たまご煎餅をうんと上品にした様な、ほんのり甘い小さなお煎餅です。
 『絲印煎餅の由来』が付いていましたが、『木造春雨記』と云う文語で書かれた文書で、かなり難解でした。 極力かいつまんで説明しますとだいたい下記の様なものになります。

 明治38年、戦勝報告のために伊勢神宮参拝の明治天皇に献上するお菓子を造ることになり考案された物で、それを天皇はたいそう気に入られた由。 後に皇后(昭憲皇太后)が神宮参拝の折に、天皇からこの煎餅のことを聞いてお土産にされたこともあって、それ以来皇室御用達の品になっているようです。
 尚「絲印」とは、室町時代以降、当時の中国から輸入された生糸に添付されていた銅印のことだそうです。

 後半の紹介曲は『絲印煎餅』に因んで、中島みゆきの「糸」を選びました。 中島みゆきの数ある名曲の中でも、誰にでも好まれる曲だと思います。 きれいなメロディに深い歌詞。 縦糸と横糸が織りなす布が、「誰かを暖めうる」「誰かの傷をかばう」かも知れないと歌う感性には「さすが!」としか言えませんね(*^^*)

 リクエストは「パリの屋根の下」 この曲は初期のラウム歌集には入っていたそうですが、残念ながら現在の歌集には収められていません。 リクエスト者とこの歌をよくご存知の方のリードで歌いました。 同名映画の主題歌で、ロマンティックなシャンソンです。 菅原洋一氏、金子由香利さんといったシャンソン歌手や、宝塚でもよく歌われているそうです。

 「どこまでも幸せを求めて」 これも珍しいリクエストでしたが、リクエスト者のリードで歌いました。 1960年代前半、大阪で朝日新聞に勤務していた長谷 治氏が、同じ職場の『朝日ジャコーラス』の仲間の結婚を祝って作った曲ですが、好評を博し口伝えで歌い継がれて全国に広まったそうです。
 
 滝廉太郎の「花」 いつもの如くにわか二部合唱が見事に決まりました♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪

 「PRIDE」 今井美樹さんのヒット曲ですが、作詞 作曲は夫の布袋寅泰氏。 『寅泰』を『ともやす』と読むと知った時は驚きましたが、今季の朝ドラの主人公も『寅子』と書いて『ともこ』ですね。 案の定、布袋氏も寅年生まれだそうです🐯

 「オリビアを聴きながら」 1978年発売の、杏里のデビューシングルで、作詞 作曲は尾崎亜美。 発売当時はそれほど目立ったヒット曲では無かったそうですが、多くの歌手にカバーされて歌い継がれる名曲になっています。 オリビアはオリビア・ニュートン=ジョンのことですが、外国の人気シンガーをタイトルに付けるのがとても洒落ていると思います。
 同様のタイトルには、大塚博堂の「ダスティン・ホフマンになれなかったよ」 中森明菜「ミック・ジャガーに微笑みを」などがありますが、歌詞の中に外国人アーティストの名前が入っている曲はかなりの数になるでしょう。

 「野に咲く花のように」 度々リクエストされる人気曲です。 1980年から1997年まで放映された『裸の大将放浪記』の主題歌として作られ、ダ・カーポが歌っています。 当初はレコード化もされていなかったこの曲は、テレビ放映の度に人気が上がり今に至っていますが、爽やかで明るい曲調は老若男女誰にでも好かれる歌でしょう。

 「波浮の港」 1923年(大正12年)に野口雨情が発表した詩に、中山晋平が作曲した歌曲です。
 レコードは1928年(昭和3年)に、佐藤千夜子、藤原義江がビクターレコードから相次いで発売、10万枚を売り上げて、『ビクター初のヒット曲』と日本ビクター社史に記されているそうです。
 私の「歌って下さいよ」のムチャぶりに、リクエスト者は「恥ずかしい」としきりに恐縮されながらも、見事に歌ってリードして下さりマイクデビューを果たされました(*≧∀≦*)

 「花の街」 作詞 江間章子、作曲 團伊玖磨の楽曲です。 ピアノの伴奏も華やかで、明るい曲調が素敵な曲です。 発表されて70年以上経った平成〜令和の時代においても、中学校音楽科学習指導要領の『共通教材』に指定されていて、『日本の歌百選』にも選定されています。 未来永劫歌い続けてゆきたい曲ですね。

 「I LEFT MY HEART IN SAN FRANCISCO (思い出のサンフランシスコ)」 英語の歌詞のみですが、リクエスト者の素晴らしい歌唱でリードして頂きました。 「サンフランシスコにいらしたことおありですか?」との問いに、何人かお手が挙がりました。 素敵な所だと言われていますので、いつか行ってみたいものです。

 「河は呼んでいる」 1958年公開の同名映画の主題歌です。 歌詞にあるデュランス河のダム建設工事を背景として、山村の少女の成長を描いた作品ですが、ダム工事の進行に合わせて3年もの年月を費やして制作されたそうです。 違う歌詞もあって、『みんなのうた』でも歌われています。

 「ばあや訪ねて」 池辺御大お気に入りの一曲です。 私は当歌声サロンで知りましたが、温かく優美なムードの歌です。 「里の秋」の作詞 斎藤伸夫、作曲 海沼実のコンビが作っています。

 紹介曲「Best Friend」 2001年の朝ドラ『ちゅらさん』の主題歌で、今このドラマが再放送されているので、毎日聴いている方もいらっしゃるのでは? 娘の卒業式で使われていたことを思い出しますが、本当に良い歌だと改めて思います。

 ラストソングは、未だ復帰叶わないMr.Mへのエールとして、彼の好きなシャンソン2曲「オー、シャンゼリゼ」「サン・トワ・マミー」を歌いました。 

 次回は5月11日です。このブログを書いているのは9日。もう明後日に迫っていますが、まだ天候も安定せず、一日の中に冬と夏が同居しているような寒暖差に皆さんのご体調が心配です。
 くれぐれも無理されず、気分一新に来て頂ければ嬉しいです。 ( ◠‿◠ )

神田陽子



 
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