2024年12月6日金曜日
土曜夜の歌声サロンラウム~ 11月30日のご報告~ 神田陽子

  変則開催がまだまだ続いている土曜歌声。 今回は第5土曜日の開催でした。 少数精鋭でしたが、ご常連の皆様で和気あいあいと歌いました。

 Mr.Mとピアニストでホワイトボードに飾り付けしてるなぁ、と思っていましたが、ファーストソングを決めようとしたら、ピアニストから『もう決まってるよ』と。見ればホワイトボードに貼られていたのは『蔦の葉っぱ』🍂  そんな訳で「まっかな秋」で歌い始めました。

 リクエストは、冬の定番曲「寒い朝」 この日の朝はグンと冷え込んだので、まさにぴったりの選曲でした。 吉永小百合さんのデビュー曲ですが、石坂洋次郎原作『寒い朝』の映画化作品『赤い蕾と白い花』の主題歌です。 和田弘とマヒナスターズと一緒に歌っていますが、素人っぽい初々しい歌い方で50万枚以上のヒットとなりました。

 「冬が来る前に」 この歌も晩秋には必ずリクエストされます。 フォークロア調の雰囲気もある曲ですが、合唱曲にアレンジされて音楽の教科書にも掲載されたそうです。 音域がとても広い曲の5指に入るのでは?

 「フニクリ・フニクラ」 1880年に、イタリアのヴェスヴィオ山の山頂までの登山鉄道『フニコラーレ』の宣伝用に作られた曲で、世界最古のCMソングと言われているそうです。 明るく軽快な曲調で、日本語では童謡「鬼のパンツ」になっています👹 

 「コサック」 私はお初のロシア民謡でした。 リクエスト者の素晴らしいソプラノでリードして頂きました。 シンプルな旋律に乗せて、悲痛な想いの歌詞を切なく歌う楽曲です。 

 この曲の情報が何も見つけられず、Mr.Mの協力でたどり着いたサイトに、詩を書いた津川主一の解説がありましたので、要約して載せておきます。

『コサックの多くは異境の空で戦死するのが常だが、これも故郷遠く離れた敵地で、今や正に鬼籍に入ろうとして故郷の母を思慕する切々の情を歌ったもので、曲想もこれを現し、そぞろに落涙せしむる何物かを持っている。』

 「シクラメンのかほり」 布施明の歌で大ヒットしました。 作詞 作曲の小椋佳もセルフカヴァーしていますが、布施明の歌い上げるバージョンとは違い、穏やかで優しい歌い方も素敵です。 これからシクラメンが花屋の店頭を飾る季節ですね🌺

 「色づく街」 1973年リリースの、南沙織9枚目のシングルです。 この曲がお気に入りのリクエスト者の素敵な歌声でリードして頂きました。 デビュー前の松田聖子がこの曲を歌ったデモテープがテレビ番組で流されたことがあります。偶然にも私はその音源を聴きましたが、伸びやかな歌唱力がすでに完成されている様な歌声でした。

 「灯」 これぞ『ザ・歌声喫茶』と言えるロシア民謡の定番ですが、意外にもリクエストされることがあまり無いので、久しぶりに歌うことができ、改めてこの曲の良さを感じました。

 「郵便馬車の馭者だった頃」 この曲も私はお初でしたが、リクエスト者のリードでご存知の方々に歌って頂きました。 長い歌詞は1つのストーリーになっていますが、最後は悲しい結末を迎えてしまいます。 歌詞にある『シューバ』は、ロシアを含む東スラブ地域で、男女共に用いられる毛皮の裏付きコートのことだそうです。

 スタッフリクエストの「白い恋人たち」 1968年の冬季オリンピック、フランスのグルノーブル大会の記録映画の主題歌で、フランシス・レイの作曲。 美しく切ないメロディに、シャンソン評論家の永田文夫氏のロマンティックな歌詞が良くマッチして素敵なラブソングになっています。 さりげなくなされる転調もこの曲の魅力のひとつでしょう❄️❄️❄️

 「村祭」 昔から伝わる祭は『神事』を執り行うことだった様です。 子ども神輿や舞の奉納など各地に残る『村祭』も次第に廃れていき、豊年満作を祈る伝統の継承も難しくなりつつあるみたいですね。 そう言えば私の地元でも、近所のお寺の盆踊りがいつの間にか無くなってしまい寂しい限りです。

 「異邦人」 この曲も1年を通して人気があり、度々リクエストされます。 異国情緒漂う曲調は、シルクロードの旅に誘(いざな)われる気分になります。

 「別れの朝」 オーストリアの歌手 ウド・ユルゲンスの作曲で、日本では『ペドロ&カプリシャス』のデビュー曲になっています。 なかにし礼による日本語歌詞は原曲とはかなり違うようですが、シャンソンの様な洒落た歌詞が美しいメロディを引き立たせて、素敵な物語を紡いでいます。

 「詩人の魂」 これも珍しいリクエストでしたが、美しいシャンソンをリクエスト者が見事に歌って下さいました。 

 原曲は、シャルル・トレネが、友人のマックス・ジャコブと云う詩人のために捧げた曲で、ジャコブはユダヤ系であったため、ドランシー強制収容所で亡くなったと言われています。 

 シャルル・トレネは、直接的には批判的な言葉を使っていませんが、『詩人の魂は永遠に歌い継がれていく』と云う内容の詩を書いています。

 「幸せを売る男」 こちらも明るいシャンソンで、原曲では、放浪者が街から街へ幸せになる歌を売り歩く、と云うもので、日本語でも『俺ぃら バカボン〜』などと訳され歌われたこともあったようです。 この歌のエキスパート、Mr.Mのリードで♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪

 ここで前半終了。 この日はお二方からお菓子の差し入れがありましたので、皆さんで美味しく頂きました(๑>◡<๑)

 後半は「サンタが町にやってくる」で、少しだけクリスマス先取りリスタート🎄

 リクエストは「フルーツサラダの歌」 これも可愛い曲調のシャンソン🥗(今日シャンソン多めです)    

 『フルーツサラダ ジョリ ジョリ ジョリ』と云う歌詞。 日本語では髭剃りの擬音『ジョリ ジョリ』を思わせて変な気分ですが、フランス語の『joli』は『きれいな』『かわいらしい』『すてきな』『しゃれた』と云う意味だと、フランス語に堪能なリクエスト者に教えて頂きました( ◠‿◠ )

 「空に星があるように」 1966年発売の荒木一郎のデビューシングルで、作詞 作曲も荒木自身が担っています。 

 荒木がパーソナリティを務めた東海ラジオの『星に唄おう』のテーマ曲で、微妙に変わるメロディラインと切ない歌詞が、ロマンティックな気分にさせてくれます。 

 最近『荒木一郎』の名前をどこかで見たなぁ、と思い出したのが、映画『アイミタガイ』のエンディングロール。 主演の黒木華さんが歌っていた「夜明けのマイウェイ」の作者が彼でした。

 この『アイミタガイ』と云う映画、とても良い映画なのでお勧めです。私の地元『桑名』がロケ地なので地元民には諸々嬉しいのですが、それをさて置いても本当に素晴らしい映画だと思います。機会がおありでしたら是非ご覧頂きたいです。

 「鎌倉」 小学唱歌として、明治43年発行の『尋常小学読本唱歌』に初めて収められています。 195歌集には5番まで載っていますが、実際は8番まであります。 割愛された歌詞が気になるのは私だけでは無いのでは? と思い続きを…


   6     鎌倉宮(かまくらぐう)  にもうでては

         尽(つ)きせぬ親王(みこ) のみうらみに

     悲憤(ひふん) の涙わきぬべし


   7     歴史(れきし) は長き7百年(しちひゃねん)

         興亡(こうぼう)  すべてゆめに似て

     英雄墓(えいゆうはか)  はこけ蒸(む) しぬ


   8 建長円覚古寺(けんちょうえんがくふるでら)  の

         山門(さんもん)  高き松風に

     昔の音(おと)  やこもるらん


 鎌倉の悠久の歴史を感じる、壮大な物語かつ鎌倉のガイドブックのようにも思えますね。

 なんだか鎌倉に行きたくなりました。

 「出発の歌」 この歌は「-失われた時を求めて-」とサブタイトルが付いていますが、静かに歌い始め、徐々に感情が昂(たかぶ)っていく…そしてサビに入ると一瞬で解放される…そんなメリハリのある曲です。 最後は『銀河の向こうに』『宇宙に』『未来に』とドンドン遠くまで『飛んでゆけ』と高らかに歌い上げます🌌

 「恋人よ」 1980年にリリースされた五輪真弓の名曲です。 当時の彼女のプロデューサーが事故死すると云う辛い出来事があり、葬儀で彼の妻が慟哭する姿を見て書き上げたそうです。 二度と再び会えぬ人を『恋人』に置き換えて別れを綴った曲ですが、低音部から高音部まで音域も広く歌うのには苦労します。 殺伐とした情景が浮かんでくるような、寂寥感あふれた楽曲です。

 「マーチング・マーチ」 この曲、おそらくお初リクエストだったと思います。 咄嗟にどんな曲だったかド忘れしていましたが、曲が始まると思い出して何とか歌えました。

 歌詞はとても愉快で楽しいのですが、メロディは短調でどことなく寂しいような感じも受けます。 でも『かか かえるの おへそ…』の部分は明るい曲調になりますので、元気に歌いましょう٩(^‿^)۶

 「ふるさとの」 これも当サロンでは初めてのリクエストでは無いかと思います。

 作詞の三木露風は、近代日本を代表する詩人・作詞家として、北原白秋と並んで『白露時代』を築きました。

 この歌の歌詞は簡潔な言葉に清らかなイメージを託しています。 旋律もとても美しく、4分の4拍子と4分の3拍子を交互に用いた曲で、リクエスト者が素晴らしいソプラノでリードして下さいました。

 「白い想い出」  山崎唯(ただし)作詞 作曲の、優しい曲調の歌です。 山崎唯は音楽家ですが多才な人で、あのトッポ・ジージョの声優も務めていました。 『ぼく、トッポ・ジージョ』の独特な言い方は、後の『ぼく、ドラえもんです』につながるのでは?

 この曲は、山崎氏が後に奥様となる女優の久里千春さんに送ったものだそうです。 ダークダックスが歌っていますが、多くの歌手にも歌われています。 快い歌詞とメロディに癒される1曲です⛄️

 「君は天然色」  大瀧詠一の代表曲になっていますが、『日本版ウォール・オブ・サウンド(音圧を上げるための音楽制作手法で、各パートが分離せずにまとまった力強い音を作り出す)』を体現したような、ポップで厚みのあるサウンドになっています。

 ジェットコースターのように転調が繰り返され、きちんと歌うのには難儀しますが、とても洒落た楽曲で、『別れの気配を…』のピアノは『2拍3連』のリズムだ、とピアニストが申しておりました。 幅広いジャンルのレパートリーをお持ちのリクエスト者、近頃335歌集の難曲へ新境地開拓ですね(^O^☆♪

 「街の灯り」 1973年発売の、堺正章のシングルで、彼も出演していたテレビドラマ『時間ですよ』の挿入歌でした。 

 作詞 阿久悠、作曲 浜圭介のヒットメーカーコンビの作品で、この年の『第15回日本レコード大賞』では、作曲賞を受賞しています。 サビの『息でくもる窓に書いた…』の部分で歌い上げて、また静かにAメロに戻る… 歌謡曲の定番スタイルですが、心にグッとくる名曲です。

 「水色のワルツ」 この曲も当サロンでは人気の高い1曲です。 高木東六 作曲のクラシカルで上品な雰囲気の佳曲です。 3拍子の曲に合わせて自然と身体がワルツを踊っているような、そんな気がしませんか?  リクエスト者の素晴らしいリードで、リクエストを締めくくって頂きました。

 ラストソングはMr.Mの選曲で「ラストダンスは私と」 前曲の『ワルツ』ともつながって、ナイスチョイスでした(๑>◡<๑)

 次回は、またもやイレギュラー開催で、1週間後の第1土曜日の12月7日です。 もう明日です… 1週間って本当に『アッという間』です(汗)    ブログの執筆も急ピッチで仕上げました😅 


 7日は少し早めのクリスマスムードで楽しんで頂けたら、と思っています🎄 クリスマスソングをいろいろ歌って、恒例のピアニストのソロ演奏もある予定です🎹

 もちろんクリスマスソング限定ではありませんので、いつもの通りお好きな歌をリクエストして下さいね♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪


 週末は寒さが厳しくなる予報です。 しっかりと防寒対策して、暖かい服装でいらして下さい。


神田陽子



 
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