2026年8月22日土曜日
土曜夜の歌声サロンラウム~ 26年8月8日のご報告~ 神田陽子

   令和8年8月8日。 『8』のゾロ目のこの日は、若干暑さも和らいだような穏やかな日でしたが、やはり体調のすぐれない方もいらっしゃるようでした。 

 そんな中お集まり頂いた元気な皆さんで土曜歌声は始まりました
(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪

 2日前 8月6日の広島、そしてこの翌日 8月9日の長崎の『原爆忌』に想いを寄せて、ファーストソングには『折り鶴』を選びました。 
 1番『生きていてよかった それを感じたくて ヒロシマの町から 私は歩いてきた…』 2番『生きていてよかった それを見つけたくて ナガサキの町から 私は歩いてきた…』 このフレーズで始まるこの曲を、作者の梅原司平は『反戦歌では無い』と主張しているそうです。 筆舌に尽くし難い被爆者たちの体験を見聞し、そんな中でも生き抜いてきた人間の『生への想い』『立ち直る強さ』を『平和への想い』とともに、世界へのメッセージとして作られた曲です。
 広島の平和の象徴『折鶴』に託して『羽ばたけ折り鶴 私からあなたへ 羽ばたけ折り鶴 あなたから世界へ…』と、永遠に途切れることなく続いていって欲しいと願います。

 リクエストは「夜空の星」 1966年の加山雄三主演映画『エレキの若大将』の主題歌「君といつまでも」のB面曲で、この曲も劇中で使われています。 両曲とも作詞 岩谷時子、作曲 弾厚作で、バックの演奏は『エレキの神様』寺内タケシとブルージーンズが担当しました。 ザ・ベンチャーズ初め、THE ALFEE、氷川きよし、忌野清志郎、村下孝蔵 等がカヴァーしていますが、昭和40年代のグループサウンズと歌謡曲のテイストが見事にマッチしている曲です。

 「耳をすましてごらん」 335歌集の人気曲で、朝ドラ『藍より青く』の主題歌でした。 作詞はこのドラマの脚本を書いた山田太一、作曲は現代音楽作曲家の湯浅譲二で、この人は『未聴感(まだ誰も聴いたことのない音)』という概念を追求し、管弦楽曲から電子音楽、合唱曲、映画・ドラマの劇伴曲、校歌・社歌、童謡…と、あらゆるジャンルで曲を作っており、国内外で数々の賞を受賞しています。 この「耳を…」も美しい旋律が深く心に沁みます。

 お久しぶりのとても品の良いお客様。この方はMr.Mの大ファンでいらっしゃいます(╹◡╹)♡   この日も早速ご指名で、100歌集より「Lover,  Come Back to Me(恋人よ我に帰れ)」をリクエスト。
 1928年に、ブロードウェイのオペレッタ/ミュージカル『The New Moon』のために作られたソプラノとテノールのデュエット曲でした。 1930年と1940年には映画化もされて、そこでもこの曲が使われています。 1962年にリリースされたバーブラ・ストライサンドのバージョンは、ポップなアレンジでヒットし、日本では美空ひばり、雪村いづみ、ザ・ピーナッツも歌っています。 エンディングで何度も『Lover, come back to me…』と歌って、去って行った恋人への強い想いをアピールしています。

 「海に来たれ」 原曲は「Vieni sul Mar(海はまねく)」で、イタリア民謡のジャンルですが、ナポリ民謡・ヴェネツィア民謡とも表記されます。 月明かりの下、愛しい人に一緒に船を漕ぎ出そう、と誘う情熱的な一曲です。 切なくも甘い旋律には女性を陶酔させる作用がありそうです( ◠‿◠ )

 「花まつり」 アンデス地方のフォルクローレ(ラテンアメリカ諸国の民族音楽)で、原題はスペイン語で「エル・ウマワケーニョ」 『ウマワケーニョ』とは『ウマワカのお祭り』で、軽快なリズム『カルナバリート』に合わせて歌われます。 スペイン語で「Fiesta de la primavera(春の祭り)」と紹介されることもありますが、「花まつり」というのは、シャンソンで「La Féte des Fleurs(花の祭り)」としてカヴァーされたことに由来するそうです。

 青い三角定規「太陽がくれた季節」 さだまさし「無縁坂」 伊藤咲子「ひまわり娘」の3曲を続けて歌いました。 どの曲も人気が高く度々リクエストされますが、特に「ひまわり娘」は夏の頻度ダントツです🌻

 「心の歌」  作詞 作曲は、二期会会員の声楽家・作曲家の関 忠亮(せき ただあきら)です。 戦争で傷ついた子どもたちや、荒らされた畑、焼かれた町を想い、そこから立ち上がって子どもたちは若者へ成長し、荒廃してもまた緑萌える故郷を守れ、と未来への希望と平和を願うメッセージが綴られています。 戦後『うたごえ運動』で広く歌い継がれてきた曲で、優しい曲調は傷ついた心を穏やかに癒してくれます。

 「さよならをするために」 ビリー・バンバンの1972年の曲ですが、テレビドラマ『3丁目4番地』の主題歌として使われました。その後、日本テレビ『ザ・サンデー』のエンディングテーマや、焼酎『いいちこ』のCMでも流されました。 作詞は『3丁目…』の主演 石坂浩二、作曲は坂田晃一で、この人は『おしん』のテーマ曲、西田敏行「もしもピアノが弾けたなら」など、数多くの作曲を手掛けています。
 開催中の夏の『全国高等学校野球選手権大会』通称『夏の甲子園』で、ベスト4(8月19日現在)に残っている健大高崎高等学校の校歌も作曲しています。

 チューリップ「心の旅」 ジローズ「戦争を知らない子供たち」 昭和時代に大ヒットしたフォークソング2曲を続けて歌い、前半でお帰りになるお客様にもう1曲リクエスト頂きました。 やはりMr.Mをご指名で「Danny Boy」 「ロンドンデリー・エア」としても有名な曲なので、メロディはお馴染みです。
 ここで前半終了です。 この日もたくさんの差し入れを頂きながら、おしゃべりも楽しめる小腹満たしタイムへ。

 後半は近頃恒例となりましたMr.Mによる、100歌集の紹介曲でリスタート。 今宵のナンバーは「What a wonderful world (この素晴らしき世界)」
1967年のルイ・アームストロングの楽曲で、誰もが一度は耳にしたことがある曲でしょう。 作詞 作曲は、ジョージ・ダグラス(音楽プロデューサーのボブ・シールのペンネーム)で、彼はベトナム戦争、ケネディ暗殺、人種差別の争いなど、多くの問題を抱えたこの時期のアメリカを憂えて、人々を癒す目的でこの曲を作ったそうです。 
 サッチモ(ルイ・アームストロングの愛称)のハートフルな歌で世界的な大ヒットとなり、数多くのアーティストがカヴァーしています。 
 ラストのフレーズ『And  I  think  to  myself  what  a  wonderful  world…(そして(心の中で)思う なんと素晴らしい世界なんだろう)』が何度も繰り返され、日々の小さな幸せを見つけたら、世界は本当は素晴らしいんだと教えられる気がします。
 因みに『サッチモ』とは、ルイ・アームストロングは口が大きかったので、『Satchel Mouth(学生カバンの口→大口)』から来ているそうです(^○^)

 リクエストは本日2度目の「Lover,  Come Back to Me」 何度も歌うと少しずつ覚えて、いつの間にか歌えるようになるものです。 年々物を覚えるのが難しくなってきますが、認知症予防のひとつに『新しいことに挑戦する』ことが良いみたいなので、この歌声サロンで一緒に挑戦しましょう٩( ᐛ )و

 「栄冠は君に輝く」 甲子園の高校野球もいよいよ大詰めです⚾️
    次回の土曜歌声の開催日 22日が決勝の予定です。 下馬評では豪速球投手を擁する横浜高校の優勝がささやかれていますが…  (残念ながらこの後敗退…)    果たしてどこの高校に『栄冠は輝く』のでしょう?🏆  歌詞もメロディも本当に素晴らしい、これぞ高校球児への最高の応援歌ですね! 

 「真夜中のギター」 1969年に発売された千賀かほるのデビュー・シングルです。 抒情的な歌詞とキャッチーなメロディが、深夜放送を通じて受験勉強中の若者を中心に人気が出ました。 当サロンでもひと頃よくリクエストされた曲ですが、今回久しぶりに歌い、改めて良い曲だと痛感しました🎸

 ザ・ワイルドワンズ「想い出の渚」 ピンキーとキラーズ「恋の季節」 谷村新司「サライ」 久保田早紀「異邦人」の4曲を続けて歌いました。 「想い出の…」は、いかにも夏の歌のような曲調ですが、歌詞は『過ぎ去った夏の想い出を秋に懐かしんでいる』内容になっています
 1966年(昭和41年)の曲ですが、湘南サウンドの先駆けとも言える1曲です。
 「恋の…」は、作詞 岩谷時子、作曲 いずみたくのコンビが手掛けた曲の素晴らしさと共に、名古屋出身の今陽子のハスキーボイスと、ダービーハットにステッキという斬新なスタイルも話題を呼びました。
 この曲も1968年(昭和43年)の曲ですが、少しも古さを感じさせないのは不思議です。
 「サライ」はこの日体調不良にも関わらずいらしてくださったお客様のリクエストでしたが、お帰りの時に『「サライ」が歌えただけでよかった…』とのこと。 お気に入りの1曲なのでしょうね(^o^)
 「異邦人」は、年間リクエスト ベスト5に入ると思われる人気曲です。 異国情緒たっぷりのオリエンタルな曲調が多くの人に好まれる要因でしょうか? 

 「青い空は」 1971年、『第17回原水爆禁止世界大会』に向け、日本原水協と日本のうたごえが「原爆を許すまじ」に次ぐ新しい原水爆禁止の歌を公募し、第1位に入選した曲です。 『青い空は 青いままで 子どもらに 伝えたい…』のフレーズが、1番から3番までの頭に歌われますが、作曲の大西進はこの部分は『歌いきり』にしたと言っており、文章でいうと『、』ではなく、『。』なのだそうです。 1番は『原爆の悲惨さ』 2番は『巡り来る8月6日』 3番は『未来への希望』 それぞれに別の旋律が必要なほど強いメッセージ性のある歌詞を、リフレインの『青い空は…』の部分を『歌いきり』にしたことでやっと曲が動き出した、と語っています。 
 作詞の小森香子は 『被爆者で無い自分が原爆の詩を書く資格があるのか?』と悩んだそうですが、チェコスロバキアのとある村で、見知らぬ老婆に『日本から来た』と告げたとたん、『ヒロシマ!ヒロシマ!』と叫びながら抱きつかれた経験から、『ヒロシマ』は世界の言葉だと思い知り、自分は『ヒロシマの母』としてこの詩を書く決心をしたそうです。  作詞家と作曲家が精魂込めて産み出したこの曲は、平和を希求するシンボルソングとして広く歌われています。

 「精霊流し」 さだまさしの代表的な1曲で、お盆も近いこの日にリクエストされると本当にしっくりきます。 長崎出身のさだまさしの実体験(母方の従兄の死)がモチーフとなっていますが、この曲は恋人を亡くした女性の心理で描かれています。 1974年、当時フォーク・デュオ『グレープ』のシングルとしてリリースされましたが、発売当初はそれほど売れ行きは芳(かんば)しくなかったそうです。 それを東海ラジオ元アナウンサー 蟹江篤子が自分の担当する深夜放送『ミッドナイト東海』で毎週流し続けたところ、徐々に人気が上がり始め、中京地区から全国にヒットしていったと云う経緯があります。 さだまさしはこのエピソードを折々語り、蟹江篤子と東海地方への恩義を強く感じて感謝しているそうです。 今回調べてみて、1番と2番で微妙に転調されていることが判明しました。 今後は転調して歌うことになるでしょう。

 「ひょっこりひょうたん島」 1964年から1969年にかけて放送された同名のNHKの人形劇番組のテーマ・ソングで、当時の子供たち(私もですが…)に大人気を得て、最高視聴率は40%を記録しています。
 操り人形を『上から吊る糸』ではなく、『下から棒で操る(サンガラ棒)』方式を採用して、これが生き生きとしたスピーディな動きを可能にし、より人間的で魅力的なキャラクターを創り出しました
 現在再放送中の朝ドラ『ひよっこ』は時代設定が1964年(昭和39年)で、ちょうどこの番組が始まった年に当たり、劇中でもこの歌が歌われています。 
『泣くのはいやだ 笑っちゃおう…』 シンプルなこのフレーズに、苦しい時、悲しい時、誰もが励まされたことでしょう٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

 「かもめが翔んだ日」 1978年リリースの渡辺真知子のセカンド・シングル。 『ハーバーライトが 朝日に変わる その時 一羽の カモメが翔んだ…』の導入部分は、ディレクターの『何かが物足りない』の一言で急遽付け足されたフレーズです。 ゆっくりバラード調で始まるこの部分があることで、その後のスピード感あふれるメロディラインがより強調されているようです。 勢いのままどんどんテンポアップして、歌い終わった時には爽快感が残る1曲です。

 この日、お別れ曲にMr.Mが選んだのは「南の島のハメハメハ大王」 1976年、NHK『みんなのうた』で初出。 作詞 伊藤アキラ、作曲 森田公一で、イラストレーターの水森亜土と、森田公一門下のトップギャランが歌いました。 ハワイ王国の建国者『Kamehameha(カメハメハ)大王』をモチーフにしていますが、子ども向けの童謡らしく、コミカルでユーモラスな曲調になっています。 『上條恒彦が歌っていたんだ…』とMr.Mが言っていた通り、1991年にカヴァー・リリースしています。  オールスタンディングで楽しく愉快に歌ってお開きとなりました。

 次回は8月22日開催です。 先ほども書きましたが、奇しくもこの日の午前中は甲子園の決勝戦。 有償候補筆頭の横浜高校は智弁和歌山高校に破れ、決勝はその智弁和歌山 対 健大高崎高校です。 歌声開催時刻には『栄冠の輝いた』高校が判明しています。 果たしてどちらの高校に勝利の女神は微笑んだのでしょう?( ◠‿◠ )
 そんな話題も楽しみに、まだまだ猛暑は避けられませんが、歌って活力を取り戻しにいらしてください♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪

                                                          神田陽子



 
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