2026年11月7日土曜日
土曜夜の歌声サロンラウム~ 26年10月24日のご報告~ 神田陽子

  朝晩はすっかり秋の風情漂う日々になりました。 この日は雨も心配されましたが、私の高校の同級生たち3人も参加してくれて賑やかに開催されました♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪


 毎年この季節に紹介させて頂く1曲、「秋の気配」でスタートです。 1977年リリース、オフコース時代の小田和正の曲ですが、本人も気に入っているようで、ソロのコンサートでも度々歌ってくれます。 本人曰く『けっこう傲慢な男の心変わり』を歌っているそうで、人気曲の上位に入っているのが当時はちょっと理解し難い思いだったそうです。 
 『ぼくがあなたから離れてゆく…』のフレーズにその傲慢さが出ているそうですが、『ぼくのせいいっぱいのやさしさを あなたは受けとめる筈もない…』では、悪いのは自分だと認めている… この部分がとても大事だと、この曲を書くきっかけになったかも知れないとも語っています。
 歌詞にある『港が見下ろせるこだかい公園』は、横浜の『港の見える丘公園』のことと言われていますが、ちょうど今読んでいる推理小説にこの公園が出てきたので、その偶然にちょっとびっくり(^.^)    私も昔一度だけ行ったことがありますが、海を見晴らせる公園や、外人墓地、馬車道… 異国情緒溢れる横浜の景色を懐かしく思い出します。

 ファーストリクエストは 「空も飛べるはず」 スピッツの名曲で、1996年のドラマ『白線流し』の主題歌として起用されました。 初出は1994年リリースなので、もう30年も前になるのですね。 ドラマの影響もあって大ヒットし、ミリオンセラーを達成しました。 メロディは爽やかな雰囲気ですが、『神様の影』『隠したナイフ』『見え透いた嘘』などのフレーズには、死生観や虚無感が垣間見えるとも言われていて、その独特な比喩的表現もスピッツの音楽性の高さを示していると思われます。

 アリス「今はもうだれも」 山口百恵「秋桜」の2曲を続けて歌いました。 「今は…」は以前のブログでも書きましたが、1969年にフォーク・グループ、ウッディ・ウーが発表したものを、1975年にアリスがロック調のアレンジでカヴァーしたものが大ヒットしました。
 私もそうでしたが、アリスのオリジナルだと思っていた方も多いのではないでしょうか?
 「秋桜」はこの時期特にリクエスト頻度が上がる曲ですが、嫁ぐ娘の母親への想いが切々と綴られています。 ところどころ母親の台詞も織り込まれており、『娘』と『母親』双方の心情に寄り添って、『歌うのでは無く、語って』みてはいかがでしょう?

 「結婚しようよ」 リクエストされたのは、いつもご夫婦でいらしてくださるお客様のご夫君。 『実は、昨日結婚記念日でして…』と少し照れくさそうに話されたので、急遽ピアニストにウェディング曲の一節を弾いてもらい、私の勧めで前で歌ってくださいました(╹◡╹)♡ 
 1972年リリースの吉田拓郎の代表曲ですが、フォークの概念は吉田拓郎が変えた、と言われるくらい衝撃的な曲でした。 それまでのフォークは、『反戦』『反体制』『貧困』『差別』といったメッセージ性の強いものでしたが、拓郎以後『恋愛フォーク』が主流になり、明るく陽気な曲調のフォークソングが続々と出てきたのです(#^.^#)
 『僕の髪が 肩までのびて 君と同じになったら…』のフレーズに時代が感じられますね。 当時、ロングヘアーの男性が流行の先端を行っており、中学生だった私は、同級生の坊主頭とのギャップを感じたものでした(๑˃̵ᴗ˂̵)

 「季節の中で」 『生涯フォーク・シンガー』と言って譲らない松山千春のヒット曲ですが、彼は『フォークは心から出て来た詞で、ニューミュージックは辞書から引いて来た言葉である。』と語っています。 その真偽は定かではありませんが、松山千春の書く歌詞は、純粋な気持ちを素直に歌う青春物も、甘い恋の物語も、広大な大地をバックボーンとしたメッセージソングも皆素晴らしいものばかりです。 この歌は恋愛ソングと言うよりは、どちらかと言うとメッセージソングに入るように思われますね。

 「草競馬」 珍しいリクエストでしたが、音楽の時間に習った懐かしい気持ちにさせてくれる1曲です。 アメリカの作曲家 スティーブン・フォスターが作詞・作曲した歌曲で、1850年に発表されました。 『ミンストレル・ショー』と呼ばれる芝居で使用する曲として作られましたが、原題は「Gwine to Run All Night,  or De Camptown  Races(一晩中走れ、あるいはキャンプタウンの競馬)」と言います。
 芝居の中で集団によるリフレインを伴う独唱曲として作られ、方言を使用した彼の詩には、『彼の最も鮮明な心像とともに、民話のような野趣のある誇張と粗野な魅力がある』と評されました。
 日本語の訳詞はいくつかあり、525歌集のものは大正から昭和初期にかけて活躍した妹尾幸陽(せのおこうよう)が手掛けた歌詞です。 津川主一、峯陽、並木祐一、北川あさ子 等のバージョンがありますが、『ドゥダー ドゥダー…』の掛け声は原曲のままに歌われ、明るく陽気な曲調となっています。

 ロシア民謡「ウラルのぐみの木」 唱歌「里の秋」 紙ふうせん「冬が来る前に」の3曲を続けて歌いました。 「ウラルの…」はソ連時代の青春歌で、工場労働者の2人の若者に思いを寄せられる女性の物語です。『ぐみ』は原題では『リャビーナ(ナナカマド)』で、ロシア民謡(歌謡)では女性を象徴する植物として、詩によく使われているそうです。 ゆるやかで優しげに歌われる恋の歌です。
 「里の秋」は秋の定番曲で、この時期はほぼ毎回リクエストされます。 南方へ出征した父親の無事を祈りながら、その帰還を待ち侘びる子の心情が伝わりますね。 
 「冬が…」も人気の高い曲で、晩秋の頃のタイムリーなリクエストでした。 音域が広いのでキー設定が難しい1曲です。 夏に別れたあの人と『冬が来る前に もう一度めぐり逢いたい』と願う切ない女心が描かれていますが、『逢いたい』ではなく、『めぐり逢いたい』と言っているところに、『運命の導き』のようなものを願っているのでしょうか?

 「山の大尉」 私はおそらくお初曲でしたが、リクエスト者とMr.Mのリードで歌いました。 軽快なポルカ調の明るいメロディにのせて歌われる歌詞は1つのストーリーになっていますが、その内容は何とも凄(すさ)まじく、びっくり‼️     イタリア山岳兵(アルピーニ)の大尉が瀕死の状態で部下に遺言を伝えますが、その遺言とは『私の体を五つに切ることを命じます…』と云う残酷極まりないもの! その5つのパーツは、 1. 祖國(または皇帝)へ  2.自分の連隊へ  3.自分の母親へ  4.自分の愛する人へ  5.アルプスの山々へ 『それぞれ捧げて欲しい』と云う突拍子も無いものでした。 果たしてこの遺言は実行されたのでしょうか? (そんなパーツが届いたら… ちょっと想像したくありませんが…)     この歌はイタリアの山岳地帯や登山家の間で歌い継がれ、日本では歌声喫茶や合唱のレパートリーとして親しまれてきたそうです。 また、1957年のアメリカ映画『Farewell to Arms(武器よさらば) 』(アーネスト・ヘミングウェイ原作)の中でも静かに流れているようです。

「公園の手品師」 これもファンの多い1曲ですが、『銀杏』を手品師に見立てて、『秋がゆくんだ 冬がくる…』と歌われているように、今の季節にぴったりな曲です。 どこか寂しげなメロディですが、『ラララン ラララン…』と愉(たの)しげなハミングが入ることで『明るさ』がプラスされて、フレーズにもある『呼んでおくれよ 幸福(しあわせ)を…』の気分に浸れます。

 Mr.M の洋楽紹介。 今回は「Days of Wine and Roses (酒とバラの日々)」 1962年公開の同名映画のテーマ曲で、作曲は 「Moon River」や「ひまわり」のヘンリー・マンシーニが手掛けており、この上なく美しく流麗なバラードに仕上がっています。 この年のアカデミー歌曲賞、グラミー賞では最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞、最優秀編曲賞を受賞しています。 翌1963年に、アンディ・ウィリアムスが甘くムーディーに歌い人気を呼びました。 またヘンリー・マンシーニ自身の指揮によるストリングス・オーケストラとコーラスのバージョンも、イージーリスニングとして大ヒットしました。 ジャズのスタンダード・ナンバーとしても、多くのアーティストに広く演奏されています。
 美しい曲調とは裏腹に、映画は、酒を通じて結ばれた男女が、酒におぼれてアルコール中毒に陥り、家庭が崩壊してゆく悲劇的なストーリーが展開されています。 タイトルは『酒とバラの日々』となっていますが、ラストフレーズでは『The days of wine and roses and you …』と歌われていて、『you(あなた)との日々』も想い出には欠かせないのでしょう。

 ここで前半終了。恒例のモグモグおしゃべりタイムへ( ◠‿◠ )

 後半は、これも秋には欠かせない1曲、アリス「秋止符」でリスタート。 『終止符』とせず、秋に恋が終わったことを綴るため『秋止符』と表した、作詞の谷村新司の感性が光りますが、堀内孝雄 作曲の旋律も秀逸です。 編曲は元『六文銭』の石川鷹彦が担っています。
 サビの最後のフレーズは『長くなりそうな そんな気がして…』と表記されますが、歌う時には『長くなりそうなそんな』まで一息で歌い、『気がして…』と続きます。 ここはこの曲のポイントだと思われますので、覚えて頂くと歌い易くなると思います。 

 リクエストは、100歌集より「I Could Have Danced All Night (一晩中踊れたら)」 ミュージカル『My Fair Lady (マイ・フェア・レディ)』の挿入歌で、1956年にブロードウェイの舞台で初演、ジュリー・アンドリュースによって歌われました。 1964年の映画版では、主演のオードリー・ヘプバーンの大部分の歌声を吹き替えてマーニ・ニクソンが歌っています。 ヒギンズ教授との即興ダンスの後、ヒロイン イライザの昂(たかぶ)った気持ちを抑えられない…そんな場面で歌われ、ラストのロング・ハイ・トーンは圧巻です。 

 堀内孝雄「愛しき日々」 ゆず「栄光の架け橋」 ヒデとロザンナ「愛は傷つきやすく」の3曲を歌いました。 「愛しき…」は1986年のテレビ時代劇『白虎隊』の主題歌で、作詞は小椋佳が担っています。 『愛しき日々の はかなさは 消え残る夢 青春の影…』のフレーズには、若くして命を落とした白虎隊の若者たちへ寄り添うような想いが感じられます。
 「栄光の…」は、オリンピックの開催時にはさかんに歌われますが、直近でアジアパラ競技大会が行われたことも記憶に新しいのでリクエスト頂いたのでは?
 「愛は…」は男女デュオの曲なので男性と女性に分かれて歌って頂きましたが、オーバーラップして掛け合う楽しさも味わえる1曲です。

 「おさななじみ」 幼馴染みの男の子と女の子が、子供の頃から紆余曲折の末結ばれる…と云う2人のタイムラインが面白おかしく、時にはペーソス(哀愁)も感じさせながら描かれています。 1963年、作詞 永六輔、作曲 中村八大 の『六八コンビ』が手掛け、デューク・エイセスが歌唱してヒットしましたが、昭和の結婚式の定番祝福ソングとしてもよく歌われたそうです。 10番までの長尺ですが、ひとつのストーリーになっているので、省略する訳にもいきませんね( ◠‿◠ )
 私は、小学校・中学校の友だちは、もはや『幼なじみ枠』と思うこの頃です… 共に過ごした学区の地域社会には、何か特別な親近感があるように思えます。

 「さよならはダンスの後に」 1965年に作詞 横井弘、作曲 小川寛興によって作られ、倍賞千恵子の歌唱でリリース。 曲の素晴らしさはもとより、倍賞千恵子の美しい歌声に魅了された人々に大人気を博し、最終的に150万枚を売り上げるミリオンセラーに。 本曲をモチーフとした同名映画も作られて、倍賞千恵子も出演しています。
 後年、アニメ『美少女戦士セーラームーン』の主題歌「ムーンライト伝説」がこの曲に酷似していると問題になり、「ムーンライト伝説」側が、「さよならはダンスの後に」を模して作られたと認め、著作権料の一部を小川寛興に分配することで和解した、と云うエピソードもありますが、確かに出だしのメロディはそっくりです。

 一年を通してコンスタントにリクエストされる、久保田早紀「異邦人」を歌ってお次の曲は、ロシア民謡「心さわぐ青春のうた」 原題はロシア語で『不安な若さの歌』という意味で、1958年のソ連映画『はるか彼方へ』の主題歌です。 この映画は、十一月革命当時、極東地域にソヴィエト政権を樹立するためにソ連政府が派遣した2人の青年の活躍と友情がテーマで、共産主義宣伝のための国策映画だったようです。 日本では昭和20年代〜30年代、労働者集会や歌声喫茶で広く歌われていました。

 吉田拓郎「夏休み」 富山県の古代民謡(古謡)  「こきりこ節」 小坂恭子「想い出まくら」の3曲を続けて歌いました。 「結婚しようよ」が出されたことからの拓郎つながりでしょうか? 夏にはさかんにリクエストされた「夏休み」ですが、懐かしい昭和の夏の風物詩が随所に出てきます🍉👒🐸

 「こきりこ節」は、富山県南砺市の五箇山(ごかやま)地方に伝わる、日本最古と言われる古代民謡です。 起源は『田楽(でんがく)』や、五穀豊穣を祈る農作業の踊り(田踊り)から派生したとされており、中学の音楽の教科書にも掲載されているので広く親しまれています。 私も中学の時に習った覚えがありますが、特に印象的だったのは『デデレコデン』という摩訶不思議な響きの言葉。これはお囃子(はやしことば)で、太鼓や楽器を打ち鳴らす音を表しているそうです。 何とも面白いお囃子が、独特の歌詞、リズムに心地良いアクセントを付けています。
 現在でも、南砺市の上梨白三宮(かみなしはくさんぐう)を中心に『こきりこ祭り』が開催され、『ささら』の独特な響きに合わせて伝統的な奉納踊りが舞われます。
「想い出まくら」は、当時22歳の小坂恭子のきわどい歌詞に批判も出たようですが、本人曰く『タバコを吸うかわいい友人がモデル。それに私の空想と願望を詞にしただけ』とのこと。 サビの『ねえあなた ここに来て 楽しかった ことなんか 話してよ 話してよ…』のメロディはシンプル&キャッチーで覚えやすいですね(#^.^#)

 今夜のラストソングにMr.Mが選んだ1曲は「幸せはここに」 ハワイアン歌手大橋節夫が作詞・作曲し、自身のグループ『大橋節夫とハニー・アイランダース』で歌い、1959年(昭和34年)に発売されました。 後に、石原裕次郎、井上ひろし、加山雄三、舟木一夫 等の著名な歌手にカヴァーされて歌い継がれています。 『秋の夜は更けて すだく虫の音に…』と始まる歌詞は、すぐ身近にあるささやかな幸せを感じさせてくれます。 静かにムードたっぷりに歌ってお開きとなりました。

 再三お知らせしていますが、11月、12月、1月は第2土曜日の開催ができませんので、次回は11月の第1土曜日の7日に開催されます。 たまたま10月が第5土曜日まであったので2週間後の開催になりますが、その次は11月28日まで3週間空くことになります。 イレギュラーな日程で申し訳ありませんが、ご確認の上ご参加よろしくお願い致します。 インフルエンザも流行っていますのでくれぐれもお気を付けて、元気に歌いにいらしてくださいね(*´∀`)♪

                                          神田陽子



 
Template Design: © 2007 Envy Inc.